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厚生年金の受給額がいくらになるのかは、自身の将来の生活設計に大きく関わる重要なポイントです。
しかし、早見表がないと「自分の厚生年金の受給額はいくら?」と、具体的な金額がわからない人も多いようです。
本記事では、平均収入・加入期間別の受給額をひと目で確認できる早見表を用意し、厚生年金の仕組みや国民年金との違いも分かりやすく解説します。早見表をもとに、老後の資金計画を立てる際の参考に気になるポイントをまとめてチェックしてみてください。
目次
まず、厚生年金の基本的な情報を詳しく解説します。
厚生年金は、会社に雇われて働く人や公務員など、給与を受け取って働く人が対象となる公的な年金制度です。
社会保険の仕組みの一つとして位置付けられ、老後の収入を補うだけでなく、病気や事故で働けなくなった場合や、家計を支える人が亡くなった際の保障など、さまざまなリスクに備える役割を担っています。
一定の加入期間を満たせば、65歳から老齢厚生年金として受給が始まり、その後は一生涯にわたり支給が続く点が特徴です。
日本の公的年金制度は「基礎年金を土台とし、その上に職業別の年金が重なる」という2層構造です。
厚生年金は上乗せ部分にあたり、国民年金の受給資格を前提とした追加の年金として位置付けられます。会社員や公務員のように厚生年金へ加入する人は、第2号被保険者として自動的に国民年金にも加入扱いとなり、基礎年金と厚生年金の両方を将来受け取れます。
被保険者区分は働き手本人が第2号、扶養されている配偶者が第3号、自営業者などが第1号と役割ごとに分かれており、それぞれ加入する制度が異なります。
厚生年金は、基礎年金だけでは賄えない老後の生活費を補う役割を持ち、給与に比例して年金額が増える仕組みによって、働く人の将来の収入を支える重要な制度となっています。
日本の年金制度は、基礎的な役割を担う「国民年金」と、働き方によって加入対象が決まる「厚生年金」の二つで構成されています。
国民年金は、20〜60歳の全ての人が加入する制度で、老後に受け取る基礎年金は、この制度への納付月数によって金額が決まります。誰もが同じ条件で関わる制度であり、いわば公的年金の「最低ライン」をつくる仕組みです。
これに対して厚生年金は、会社勤めの人や公務員、特定の条件(例えば、週の勤務時間が20時間以上、月額給与が88,000円以上など)を満たすパート・アルバイトも加入できる制度です。加入手続きは職場を通じて行われ、要件を満たした従業員は自動的に適用されます。個人で加入する国民年金と異なり、厚生年金は「雇用されて働くこと」が前提となっている点が大きな違いです。なお、加入条件は変更されることがあるため、最新の情報を確認することが重要です。
厚生年金基金やiDeCoは、どちらも公的年金だけでは不足しがちな老後資金を補うための「上乗せ制度」ですが、成り立ちや仕組みは異なります。
厚生年金基金は、企業が従業員向けに設けていた企業年金の一種で、国が支給する老齢厚生年金の一部を基金が代行する仕組みを採用しています。その上で、基金独自の給付を追加する点が特徴です。しかし、運営の継続が難しくなるケースが相次いだことから制度改革が進み、2014年以降は新規設立ができません。現在は多くの基金が解散、または確定給付企業年金へ移行しており、制度自体はほぼ姿を消しています。
一方、iDeCo(個人型確定拠出年金)は、利用者自身が積み立てる金額や運用商品を選び、将来の受取額が運用成果によって決まる「自分で育てる年金」です。加入できるのは自営業者や会社員、公務員、第3号被保険者など幅広く、掛金が全額所得控除になるため節税効果が高い点も魅力です。老後資金を主体的に積み立てたい人に向いた制度として利用が拡大しています。
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厚生年金には、加入者やその家族をサポートするために次の3種類の給付があります。
それぞれの特徴や役割について詳しく説明します。
老齢厚生年金は、厚生年金に加入した経験があり、一定の受給資格期間を満たした人が原則65歳から受け取れる年金です。
在職中の給与や賞与は「標準報酬」として記録され、その水準と加入年数に応じて受給額が算出されます。老齢基礎年金に上乗せされる仕組みのため、老後の収入源として中心的な役割を果たします。
また、受給開始後も働く場合は「在職老齢年金」が適用され、働き方や収入額に応じて年金額が調整されることがあります。長期間加入していた人や給与水準が高かった人ほど、将来の受取額も多くなる点が特徴です。
障害厚生年金は、厚生年金加入中に病気や事故によって一定の障害状態になったときに支給される給付です。
障害の程度は1級・2級・3級に区分され、等級によって支給額や取り扱いが異なります。3級や障害手当金が用意されている点は、厚生年金特有の特徴です。
支給の条件として、障害の原因となった病気やけがの「初診日」が厚生年金の被保険者である期間に属している必要があります。その後の状態変化によっては等級が変更されることもあり、等級に伴って年金額が増減する場合もあります。
遺族厚生年金は、厚生年金の加入者や加入中の人が亡くなったときに、その家族の生活を支える目的で支給される年金です。
受給対象となるのは主に配偶者と子どもであり、特に18歳到達年度末までの子どもがいる配偶者は優先的に受給できます。ただし、子どもが障害者である場合は、年齢制限が異なることがあります。
支給額は、亡くなった人が加入していた期間や標準報酬の記録を基に決定されます。計算方法は老齢厚生年金と共通しており、どのような働き方をしていたかが金額に反映されます。また、受給期間は家族構成や年齢によって異なり、長期にわたり支給されるケースもあれば、一定期間に限られることもあります。
厚生年金の月々の保険料について、詳しく解説します。
厚生年金の保険料は、その人の給与額に応じて決まる「標準報酬月額」を基準として計算されます。
標準報酬月額とは、支給された給与を一定幅で区分し、1〜32等級に分類したものです。例えば、第1級は月額88,000円、第32級は650,000円というように、全国共通の表を基に決められています。実際の給与額に毎月変動があっても、等級が変わらない限り保険料は同じです。
厚生年金の保険料率は現在18.3%で、この金額を会社と本人が折半して負担します。例えば、標準報酬月額30万円の場合、保険料は30万円 × 18.3%で計算され、その半分を従業員が支払います。会社も同額を負担するため、総合的な保険料負担は60,000円となります。
標準報酬月額は、厚生年金の保険料や将来の受給額を決める重要な指標であり、加入者の給与状況を正しく反映するために複数の場面で見直しが行われます。タイミングは、次のとおりです。
入社時に初期の等級を決める「資格取得時決定」と、毎年必ず実施される「定時決定」給与が大きく増減した際の「随時改定」、育児休業や産前産後休業後の復職時に用いる「休業終了時改定」の四つが主なタイミングです。
こうした仕組みによって、標準報酬月額は勤務状況の変化に応じて適切に更新され、実際の収入に沿った保険料が算出されるようになっています。
厚生年金の保険料は、毎月の給与だけでなく賞与にも課されます。
計算の基準となるのは「標準賞与額」で、実際に支給されたボーナス等から1,000円未満を切り捨てて算出します。この標準賞与額に保険料率18.3%を掛け、会社と従業員が半分ずつ負担する仕組みです。
対象となるのは労働の対価として支払われる一時金で、名称が賞与・期末手当・決算賞与などであっても同様に扱われます。また、1カ月に支給された賞与の合計が150万円を超える場合は、上限として150万円までを保険料計算の対象とします。
厚生年金の基本時給額について、分かりやすく解説します。
国民年金と厚生年金では、老後に受け取れる年金額に大きな差があります。
令和7年度の年金額をみると、国民年金の満額(月額)は69,308円で、前年度より約1.9%増額されました。一方、厚生年金を標準的な条件で受け取るケースでは、夫婦2人分の基礎年金を含むモデル年金が月232,784円となり、こちらも前年度から増えています。
標準的な厚生年金額は、平均的な収入(平均標準報酬月額45.5万円)で40年間働いた場合を想定したものです。単身の国民年金と比較すると金額差は約3.3倍に及び、現役時代の働き方や収入の違いが受給額に大きく影響することが分かります。
老後の生活水準に直結する上、どの制度に加入してきたかで将来の受け取り額が大きく変わる点は、しっかり把握しておきたいポイントです。
年収 × 加入期間別の老齢厚生年金の目安(万円・千円四捨五入/報酬比例部分・加給年金などは含まない)
| 年収 | 10年 | 15年 | 20年 | 25年 | 30年 | 35年 | 40年 |
| 300万円 | 16万円 | 25万円 | 33万円 | 41万円 | 49万円 | 58万円 | 66万円 |
| 400万円 | 22万円 | 33万円 | 44万円 | 55万円 | 66万円 | 77万円 | 88万円 |
| 500万円 | 27万円 | 41万円 | 55万円 | 69万円 | 82万円 | 96万円 | 110万円 |
| 600万円 | 33万円 | 49万円 | 66万円 | 82万円 | 99万円 | 115万円 | 132万円 |
| 700万円 | 38万円 | 58万円 | 77万円 | 96万円 | 115万円 | 134万円 | 154万円 |
| 800万円 | 44万円 | 66万円 | 88万円 | 110万円 | 132万円 | 154万円 | 175万円 |
厚生年金の中心である「報酬比例部分」だけを取り出し、年収と加入期間の組み合わせでどの程度の年金額になるのかを示したものです。金額は、平均標準報酬月額に一定の係数を掛け、2003年4月以降の加入期間を基準に算出しているため、実際の加入時期によって多少前後する場合があります。
また、本表の金額には加給年金、経過的加算、定額部分といった上乗せ分は含まれていません。厚生年金を受給する際には、これに老齢基礎年金(国民年金)が加わるため、実際の受取額はさらに大きくなります。
あくまで目安として、自分の将来の受給額をイメージする参考に活用ください。
最大でどれくらいの厚生年金を受け取れるのか気になる方も多いでしょう。
厚生年金には国民年金のような「満額」という概念はなく、収入の高さと加入期間の長さによって受給額が変動します。ただし、標準報酬月額や標準賞与額には上限が設けられており、保険料に反映できる給与額には一定の範囲があります。さらに、加入できる年齢は70歳までと決められているため、理論上の受給額にも限界があります。
現行制度を基に試算すると、厚生年金だけで受け取れる最大水準は月額およそ30万3,000円が目安とされています。また、老後に受け取る年金は厚生年金だけでなく、基礎部分である国民年金(老齢基礎年金)も含まれます。
国民年金の満額が約6万5,000円であることを踏まえると、両方を合算した場合の理論上の総額は月36万8,000円程度です。
年金受給額を確認する方法は、次のとおりです。
それぞれを詳しく解説します。
将来の年金受給額を最も手軽に確認できる方法が、日本年金機構が提供する「ねんきんネット」です。
マイナンバーカードがあればすぐにログインでき、過去の納付記録やこれまでの加入実績、老齢年金の見込み額までリアルタイムで照会できます。さらに、受給開始年齢を繰り上げ・繰り下げした場合のシミュレーションも可能で、ライフプランに応じて受給額がどの程度変わるかを具体的に把握できます。紙の書類を取り寄せる必要もなく、24時間いつでも利用できる点が大きなメリットです。
また、将来の働き方の見直しや、iDeCo・企業型DCなど私的年金の加入を検討する際の参考資料としても役立ちます。老後の資金計画を立てる上で非常に便利なサービスのため、早めに登録しておくと安心です。
毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」も、年金受給額や加入実績を確認するための重要な資料です。
これまでに支払った保険料の総額や加入期間、見込み受給額が一覧でまとめられており、加入記録に漏れや誤りがないかを確認する機会になります。特に35歳・45歳・59歳の節目年齢に届く通知書には、これまでの全ての加入履歴が詳細に記載されるため、記録の抜けを発見しやすい点が特徴です。
また、ねんきん定期便の情報を基に、ねんきんネットでシミュレーションを行うと、将来の受給額をより正確に把握できます。もし記録に心当たりのない期間や未反映の勤務歴があれば、早めに年金事務所へ相談することで、将来の受給漏れを防ぐことにつながります。
年金受給額をより確実に確認したい場合や加入記録に不安がある場合は、最寄りの年金事務所で直接相談する方法が最も安心です。
窓口では本人確認書類を提示すれば、過去の加入期間や納付状況、見込み受給額をその場で照会してもらえます。また、ねんきん定期便やねんきんネットだけでは判断しにくいケース(会社の倒産による記録漏れ、名前変更前後の記録不一致、海外勤務期間の扱いなど)にも丁寧に対応してもらえる点が大きなメリットです。
さらに、繰下げ受給や加給年金の対象判定、在職老齢年金の試算など、個別の状況を踏まえたアドバイスを受けられます。
厚生年金の加入条件は、次のとおりです。
それぞれを解説します。
厚生年金へ加入するには、まず働いている会社が「適用事業所」として認められている必要があります。
適用事業所とは、厚生年金保険へ加入する義務が課されている事業所のことで、株式会社などの法人企業は原則として全て該当します。また、個人事業であっても従業員を一定数雇っている場合は制度の対象となり、そこで働く人は雇用形態を問わず加入が求められます。
つまり、正社員はもちろん、フルタイムに近い働き方をしているパートやアルバイトも、勤務先が適用事業所であれば加入の条件を満たす可能性があります。
厚生年金に加入するためには、「常時使用されている従業員」であることも条件の一つです。
ここでいう常時使用とは、正社員に限らず、正社員とほぼ同じ働き方をしている人も含まれます。具体的には、週の労働時間や勤務日数が正社員に近いパート・アルバイトも対象となり、雇用形態だけでは加入要件の判断はできません。また、厚生年金の制度では国籍による制限がなく、日本で働いている外国籍の人でも勤務時間や働き方が基準を満たせば加入が必要です。
企業側は、従業員の雇用契約や勤務状況を踏まえ、該当する場合は速やかに厚生年金の手続きを行う義務があります。このように、「どれくらい働いているか」が加入の大きな判断基準になる点を押さえておきましょう。
厚生年金に加入できる年齢には上限があり、加入対象となるのは原則として70歳未満の人に限られます。ただし、2021年の法改正により、70歳以上の人でも特定の条件を満たす場合には厚生年金への加入が可能となるケースがあります。
70歳に達すると新たに厚生年金へ加入できませんが、それまでに支払った保険料は老後の年金額としてしっかり反映され続けます。この年齢制限は、厚生年金の加入期間に事実上の上限を設ける役割を持ち、将来受け取れる年金額の上限にも影響します。
なお、70歳以上であっても、過去の加入実績に基づく老齢厚生年金は受給できます。つまり、「70歳未満で加入」「70歳以降は加入不可」という仕組みが厚生年金の基本ルールとなっており、現役として働く期間が長いほど受給額が増えるものの、加入できる年齢には明確な区切りがある点を理解しておくことが大切です。
厚生年金の受給条件は、次のとおりです。
それぞれを詳しく解説します。
老齢厚生年金を受け取るためには、年金制度全体で数える「受給資格期間」が通算10年以上あることが欠かせません。
期間には、厚生年金に加入していた年数だけでなく、国民年金に加入していた期間や保険料の免除・納付猶予を受けていた時期、学生納付特例が適用されていた期間なども含まれます。さらに、海外在住期間など実際に保険料を納めていなくても受給資格に算入される「合算対象期間(カラ期間)」も加わるため、厚生年金の加入期間が短い人でも10年の要件を満たせるケースが多くあります。
このように、年金制度では複数の期間を合算して受給資格を判断する仕組みが整えられている点が特徴です。
老齢厚生年金が支給される基準年齢は65歳です。この時点で受給資格期間が10年以上あれば、基礎年金(国民年金)と厚生年金の両方を同時に受け取れます。
厚生年金は、働いていた期間の長さや当時の給与・賞与がそのまま年金額に反映されるため、加入期間が長いほど将来の受給額は増えます。なお、受給開始月は誕生日のタイミングや退職時期によって前後することがあります。
現役で働き続ける場合は70歳まで厚生年金に加入でき、その間も保険料を納めることで年金額の増額につながります。
厚生年金は、本人のライフプランに合わせて受給開始年齢を調整できる仕組みがあります。
早く受け取りたい人は、60〜64歳の間に受給を開始する「繰上げ受給」を選択できますが、その分受給額は生涯にわたり減額される点に注意が必要です。反対に、65歳以降も働く・収入があるなどの理由で受給を遅らせたい場合は、最大75歳まで開始時期を延ばせる「繰下げ受給」が利用できます。繰り下げた月数に応じて年金額が増えるため、例えば70歳から受給すると65歳の場合よりかなり高い額になります。
働き方や家計状況に応じて最適なタイミングを選べる点も大きな特徴です。
もらえる年金額を増やす方法は、次のとおりです。
それぞれを詳しく解説します。
厚生年金は、前述のとおり、加入していた期間とその間の給与額によって将来受け取れる年金額が決まります。
10年以上加入していれば受給資格は得られますが、加入期間が長いほど受給額も積み上がる仕組みです。厚生年金は70歳まで加入できるため、定年後も再雇用や契約社員として働き続ければ、その分保険料を納められ、将来の年金額を増やせます。再雇用で給与が減ることもありますが、全く加入しない場合と比べれば、加入期間を延ばすことで確実に年金額は上乗せされます。
ただし、70歳を超えると厚生年金には新規加入できないため、加入可能な期間が限られている点には注意が必要です。
加給年金とは、老齢厚生年金の受給資格を満たした人が65歳に達した時点で、その人に扶養されている配偶者や子どもがいる場合に加算される制度です。
申請が必要ですが、該当すれば老齢厚生年金に上乗せして受け取ることができ、家計の支えとなります。また、受給者の生年月日に応じて「特別加算額」が追加される仕組みもあり、例えば1943年4月2日以降生まれの人の場合、特別加算額16万8,800円が加わり、合計39万7,500円が支給されます(具体的な金額は年度によって変更される可能性があります)。
一方で、配偶者に年齢要件があることや、配偶者自身が老齢厚生年金や退職共済年金などを受給している場合は加給年金が支給されない点に注意が必要です。2022年の制度改正により、一定の条件を満たす人については従来の加給年金が継続される経過措置も設けられています。扶養家族の状況に応じて活用できるか確認しておくと良いでしょう。
前述のとおり、老齢年金は原則65歳から受給できますが、受給開始を後ろ倒しにする「繰り下げ受給」を選ぶと、1カ月当たり0.7%ずつ受給額が増えます。
70歳から受給すれば42%、75歳から受給すれば84%もの増額になり、この増額は生涯続きます。国民年金と厚生年金は別々に繰り下げできるため、例えば「国民年金は65歳から、厚生年金は70歳から」といった選択も可能です。
ただし、厚生年金基金や企業年金に加入している場合は、これらの受給も同時に繰り下げられること、加給年金や振替加算は増額対象外であることに注意が必要です。また、繰り下げの損益分岐点は70歳開始で81歳、75歳開始で85歳が目安とされており、平均寿命や自分の健康状態を踏まえて開始時期を判断することが大切です。
老後の年金受給額が不安なときにおすすめの対策は、次のとおりです。
それぞれを解説します。
定期預金は、あらかじめ決めた期間だけ資金を預け入れ、その間は基本的に動かさずに保管する仕組みの預金サービスです。
普通預金に比べて金利が高めに設定されていることが多く、「大きく増やさなくても良いから、とにかく減らしたくない」「しばらく使わないお金を安全に置いておきたい」という人に適した方法です。預ける期間は短期から長期まで幅広く、将来の予定に合わせて選べます。また、預金保険制度によって1,000万円までの元本と利息が保護されるため、リスクを避けたい場合でも安心して利用できます。
ただし、満期前に引き出すと金利が下がったり、場合によっては普通預金と同程度の利率になることもあるため、当面使わない資金を預けることが基本です。
iDeCoは、前述のとおり、自分のペースで老後資金を積み立てるための個人型年金制度で、掛金がまるごと所得控除の対象になる点が大きな魅力です。
会社員・自営業者・専業主婦(夫)など立場を問わず加入でき、区分ごとに設定された上限額の範囲で毎月積み立てます。拠出したお金は投資信託や定期預金などで運用され、その運用益が課税されずにそのまま増えていくため、長い時間をかけて資産を形成しやすい点が特徴です。
ただし、原則60歳まで引き出せない仕組みになっているため、緊急の資金としては使えません。また、どの商品で運用するかを自分で判断する必要があり、市場環境によっては元本を割るリスクもあります。節税メリットと運用リスクの両面を理解したうえで、長期的な計画を立てることが重要です。
個人年金保険は、保険料を計画的に積み立て、一定の年齢になったら年金形式で受け取る仕組みの民間保険です。
受け取る期間が一生続くタイプや、決められた期間だけ支給されるタイプなど、保障内容は幅広く、生活設計に合わせて選べます。最近は、運用状況によって将来の受取額が変わる「変額型」や、外貨で運用する商品など、特徴の異なるラインアップも増えています。
一方で、運用次第では受け取れる年金が想定より少なくなる可能性があり、途中で契約を解約しようとすると返戻金が少なくなるケースもあります。また、物価が上がると実質的な受取価値が下がることも知っておく必要があります。
加入を検討する際は、保証期間や受け取り方など細かな条件まで十分な確認が重要です。
NISAは、投資で得た利益に課税されない特典がある制度で、将来に向けて資産を増やしたい人をサポートする仕組みです。
制度には「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類があり、両方を組み合わせることで年間最大360万円まで非課税で投資できます。
つみたて投資枠では、長期・積立に向いた投資信託のみが対象となるのに対し、成長投資枠では株式などより広い商品から選べます。また、非課税で保有できる金額の上限は合計1,800万円と定められています。
値動きによって資産が増減する可能性はあるものの、税金面の優遇を生かしながらコツコツ資産形成に取り組みたい人に適した制度です。
小規模企業共済は、個人事業主や中小企業の経営者が将来の退職金として備えることを目的とした共済制度です。
毎月の掛金は全て所得控除の対象となるため、積み立てながら税負担を抑えられる点が特徴です。掛金は1,000円から7万円まで幅広く設定でき、経営状況に応じて途中で変更もできます。引退や廃業のタイミングには共済金として受け取り、一括払い・分割払い・両方の併用など、ライフプランに合わせた受給方法を選択できます。
一方で、短期間で解約すると受取額が掛金を下回る場合があり、特に1年未満では給付がない点は注意が必要です。また、事業者を対象とした制度のため、会社員のみの立場では加入できません。
厚生年金の受給方法を解説します。
厚生年金を受け取るには、本人による請求が必要です。自動で支給が始まるわけではないため、まずは「受給開始準備の通知」を受け取るところからスタートします。
65歳の誕生日のおよそ3カ月前になると、日本年金機構から「年金請求書(老齢給付)」が郵送されます。この書類には、手続きの流れ・必要書類・提出方法がまとめられています。
なお、住所変更をしていないと案内が届かない場合があるため、事前に登録住所を最新にしておくことが重要です。万が一届かなかった場合でも、年金事務所や公式サイトから再発行できます。
年金の請求にあたっては、書類の準備が欠かせません。
基本的に全員が提出する必要がある書類には、年金請求書、戸籍や住民票などの身分を確認する書類(マイナンバー登録済みの場合は省略されることがあります)、振込先を示す通帳またはキャッシュカードが含まれます。加えて、配偶者の所得証明書、子どもの在学証明書、共済加入期間に関する資料など、家族構成や加入歴によって追加書類が求められることがあります。
事前に必要書類一覧を確認し、漏れなく準備することで手続きがスムーズに進むでしょう。
書類がそろったら、年金事務所や年金相談センターへ提出します。窓口のほか、郵送での提出も可能です。
提出後は、日本年金機構が加入期間や受給資格を確認し、受給額を決定する「裁定」を行います。審査には1〜2カ月かかることが一般的で、結果は「年金証書」とともに郵送で通知されます。
年金証書が届けば手続きは完了となり、次の支給月から指定の口座へ振り込みが始まります。通知書類は今後の確認にも必要となるため、大切に保管しておきましょう。
最後に、厚生年金に関するよくある質問とその回答を紹介します。
厚生年金の保険料は、従業員と事業主が半分ずつ負担する「労使折半」という仕組みで成り立っています。
実際に納められている保険料のうち、給与から天引きされているのは従業員分だけで、残りの同額を会社が肩代わりして支払っています。この負担構造により、個人が単独で全額負担する国民年金に比べると効率的に老後資金を形成できる点が厚生年金の大きな特徴です。
会社負担分は従業員の給与には記載されないため、自分が実際にどれほど保険料を負担しているかイメージしづらいものですが、将来の給付にしっかり反映されます。
従業員の年金額は、会社が保険料を納めたか否かに関わらず、加入記録(標準報酬月額・加入期間)を基に計算されます。そのため、事業主側の未納があったとしても、原則として年金額が減ることはありません。
ただし、会社の手続き不備によって記録が正しく反映されていないケースもまれにあります。例えば、倒産や労務管理の不備から資格取得届が提出されていなかったり、報酬額の届け出に誤りがあったりする場合です。こうした問題は、ねんきん定期便やねんきんネットで加入履歴を確認し、疑問点があれば年金事務所で相談することで修正できる場合があります。
未納はあくまで事業主側の責任であり、従業員の将来の受取額に不当な不利益が生じないように制度が設計されています。
厚生年金の計算式は男女共通であり、性別によって給付額が変わることはありません。ただし、現実には「働き方の違い」が年金額に影響しやすいといえるでしょう。例えば、女性は妊娠・出産・育児によって働き方が変わりやすく、パート勤務への切り替えや離職などで加入期間が途切れやすい傾向があります。また、短時間労働者の場合は標準報酬月額が低くなるため、これも年金額の差につながります。
一方で、産前産後休業や育児休業中は保険料が免除され、その期間も将来の年金額に加算されるという優遇措置があります。制度を活用することで、働き方の変化による影響を抑えられるため、人生のステージに応じた制度理解が欠かせません。
パートやアルバイトでも、一定の条件を満たせば厚生年金に加入できます。
勤務先が社会保険の適用事業所であり、週の所定労働時間が20時間以上、月額賃金が8万8,000円以上、勤務期間が2カ月超見込まれることなどが主な要件です。
さらに、企業規模については従来「従業員101人以上」が基準でしたが、段階的に拡大され、2024年以降は51人以上の企業にも拡大されています。これにより、これまで加入対象外だったパートでも厚生年金に加入できるケースが増えています。
夫婦がともに働いている場合、厚生年金はそれぞれが個人単位で計算されます。共働きだからといって年金額が合算されたり、夫婦で按分されたりすることはありません。
勤務先ごとに決められた標準報酬月額と標準賞与額に基づいて保険料が算出され、それぞれの加入期間や給与水準が将来の受給額へ個別に反映されます。また、片方が厚生年金・もう片方が国民年金というケースでも、受給資格や金額の計算は独立しています。
共働きの場合でも加給年金は「生計維持している配偶者」が条件となるため、夫婦ともに厚生年金加入で一定の収入があるケースでは受給できないことが多い点に注意が必要です。最終的に老齢基礎年金と老齢厚生年金がそれぞれに支給されるため、夫婦全体では受給総額が増えることが一般的です。
老齢厚生年金の受給が始まっても、70歳未満で会社員として働き続ける場合は、厚生年金への加入が継続されます。
その期間に支払った保険料は「在職定時改定」という仕組みにより毎年年金額に反映され、受給額が少しずつ増えていきます。また、在職老齢年金の制度により、総収入が一定額を超えると一時的に年金が減額・停止されることがありますが、停止された分は後で加算されるため、働いたことが無駄になるわけではありません。
長く働けば働くほど受給額が増える仕組みになっているため、健康状態やライフプランに合わせて柔軟に働き方を選ぶことが、老後の収入を底上げする重要なポイントです。
副業をしていても、厚生年金に加入するかどうかは「副業しているか」ではなく、それぞれの勤務先が厚生年金の適用条件を満たしているかで判断されます。
本業の会社で既に厚生年金に加入している人が、副業先で短時間の勤務しかしていない場合は、副業先で新たに加入する必要はありません。しかし、副業先の労働時間や収入が一定基準(例:週20時間以上、月収88,000円以上など)に達すると、本業とは別に副業先でも厚生年金の加入対象になります。
複数の勤務先で加入した場合、保険料はそれぞれの事業所から差し引かれ、最終的に両方の給与を合算して将来の年金額が算定されます。そのため、保険料負担は増えますが、老後に受け取れる年金額が上乗せされる可能性があります。
一方、本業で厚生年金に加入していない働き方の場合は、加入要件を満たす勤務先がなければ国民年金に加入することになります。副業を始める際は、自分の勤務条件がどのように当てはまるかを確認しておくことが大切です。
日本で勤めていた会社を退職して海外へ移り住む場合、退職した時点で厚生年金への加入は終了します。ただし、これまで積み上げてきた加入期間はしっかりと年金記録として残り、将来の受給額の計算に反映されるため無駄にはなりません。
一方、日本企業に在籍したまま海外勤務となるケースでは、条件を満たせば引き続き厚生年金に加入できることがあります。また、日本を出国すると原則として国民年金の加入資格は失われますが、希望すれば「任意加入」という形で継続加入も可能です。受給資格期間が不足している人や将来の年金額を増やしたい人にとっては有効な手段です。
さらに、日本と社会保障協定を締結している国に移る場合は、両国の年金加入歴を合算できる制度が利用できます。そのため、海外での勤務期間が長くても受給資格を満たしやすく、年金制度の空白期間が生まれにくい仕組みです。
厚生年金の受給額は、将来の生活設計を考える上で非常に重要ですが、具体的な金額がわかりづらく感じる方も多いでしょう。本記事で紹介した早見表を利用することで、自分の年収や加入期間に基づいた見込み額を簡単に把握できます。これにより、老後の資金計画をより現実的に立てることが可能になります。次のステップとして、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」を使って、個別の年金受給額を確認することをおすすめします。また、年金事務所に相談することで、より詳細な情報やアドバイスを得ることができます。老後に備え、今からしっかりと準備を始めましょう。
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