プライバシーポリシーとは?書き方とひな形、必要理由、注意点を解説

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プライバシーポリシーとは、法人や事業主が顧客や利用者の個人情報をどのように扱うかをまとめたものを指します。特に、インターネットを活用したサービスが急速に普及している現代では、ECサイトやウェブサービスの運営者が、問い合わせフォームや会員登録、アクセス解析を通じて多くの個人情報を収集する機会が増えています。

利用者に安心してサービスを利用してもらうためには、収集した個人情報をどのように取り扱うかをプライバシーポリシーとして明確に示すことが重要です。本記事では、プライバシーポリシーの基本的な概要から、その必要性、記載すべき内容、さらには作成時に押さえておきたいポイントについて、わかりやすく解説します。

プライバシーポリシーとは

まず、プライバシーポリシーの基本情報を紹介します。 

プライバシーポリシーの意味 

プライバシーポリシーとは、ウェブサイトやサービスの運営者が、個人情報の取り扱いについて定めた基本的な方針を文章として示したものです。プライバシーポリシーは、「個人情報保護方針」や「プライバシーステートメント」とも呼ばれ、サイト上で取得する氏名やメールアドレス、アクセス情報などをどのような考え方の基で管理・利用するのかを明文化します。

プライバシーポリシーは法律上の用語ではありませんが、個人情報保護法で義務付けられている事業者の個人情報に対する基本姿勢を示す文書として扱われます。そのため、法制度の変更があった場合には内容の見直しが必要です。

プライバシーポリシーの作成は義務か 

プライバシーポリシーの作成や公表は、すべての企業が義務付けられているわけではありません。また、作成の有無や内容、表現方法についても統一された形式は存在しません。そのため、事業内容や取り扱う情報の種類に応じて、各事業者が独自に内容を定めています。 

一方で、個人情報保護法では、個人情報の取り扱いについて一定の考え方や対応が求められており、個人情報取り扱い事業者は適切な扱いが義務付けられています。この義務を果たすための手段としてプライバシーポリシーが活用されるケースがあります。 

つまり、法令そのものが文書の作成を直接求めているわけではないものの、法律の趣旨や枠組みに沿った対応を行うための一つの形として、プライバシーポリシーが位置付けられているといえます。 

利用規約との違い 

利用規約は、サービスを利用する際の条件やルールを定めたもので、事業者と利用者との関係性を整理するための取り決めです。 
 
サービス内容や利用料金、禁止行為、規約変更の方法、トラブル発生時の対応や損害賠償の考え方などが盛り込まれることが一般的です。利用規約は、民法上の「定型約款」に該当し、所定の方法で提示されていれば、契約内容の一部として事業者と利用者の双方を拘束します。 

一方、プライバシーポリシーは利用規約のように利用者に守らせるためのものではなく、事業者側の取り扱い姿勢や基準を示す文書であり、利用者が順守義務を負うものではありません。このように、利用規約は「サービス利用のルール」、プライバシーポリシーは「個人情報の取り扱い方針」という点で、明確に役割が分かれています。 

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    プライバシーポリシーが必要な理由

    プライバシーポリシーが必要な理由は、次のとおりです。 

    • 個人情報の利用目的を明確にするため 
    • 第三者提供やデータ利用に関する同意に対応するため 
    • 個人情報の開示対応や対外的な基準に備えるため 

    それぞれを詳しく解説します。 

    個人情報の利用目的を明確にするため 

    プライバシーポリシーの最も基本的な役割は、取得した個人情報をどのような目的で利用するのかを明確に示すことです。 

    ウェブサイトやオンラインサービスでは、問い合わせ対応やサービス提供、連絡や案内など、さまざまな場面で個人情報が利用されますが、その目的が示されていなければ利用者は情報の使われ方を判断できません。そこで、あらかじめ利用目的を具体的に公表し、個人情報の取り扱いに関する前提を利用者と共有します。利用目的は、本人が一般的に想定できる範囲で、できる限りわかりやすく特定することが重要です。 

    実際の運用内容と記載内容にズレがないかを確認しながら整理することで、個人情報の取り扱いを適切に管理するための基準にもなります。 

    第三者提供やデータ利用に関する同意に対応するため 

    個人情報や関連データを他の事業者に提供する場合には、その取り扱いについて事前に整理しておくことが重要です。プライバシーポリシーでは、第三者に情報を提供する可能性があるかどうか、提供する場合の考え方や範囲、利用停止の方法などをまとめて示します。これにより、個別に説明や確認を行わなくても、情報の扱い方について共通認識を持てます。 

    近年は、CookieやIPアドレスといったオンライン識別子の利用についても関心が高まっており、これらのデータがどのように使われるのかを明示することが求められる場面が増えています。必要に応じて、プライバシーポリシーと併せてデータ利用に関する方針を補足的に示せば、情報管理の枠組みを分かりやすく整理できます。 

    個人情報の開示対応や対外的な基準に備えるため 

     個人情報を取り扱う以上、利用者から情報の内容について確認を求められる場面が想定されます。プライバシーポリシーに個人情報の開示や訂正、問い合わせに関する基本的な考え方や対応の流れを示しておくことで、対応方針を事前に整理できます。これにより、問い合わせが発生した際にも、一定の基準に沿った対応が可能です。 

    また、個人情報の管理体制について一定の水準を満たしていることを示す制度や認証では、プライバシーポリシーの整備が前提となる場合があります。こうした対外的な基準に備える意味でも、プライバシーポリシーは情報管理の姿勢を示す重要な文書といえます。 

    プライバシーポリシーの記載事項

    プライバシーポリシーに記載される主な内容は、次のとおりです。 

    • 前文  
    • 取得する個人情報の項目  
    • 利用目的 第三者提供  
    • 共同利用  
    • 安全管理措置 開示等の請求 
    • 匿名加工情報の取り扱い  
    • お問い合わせ窓口  
    • Cookie(クッキー)について 

    それぞれをわかりやすく解説します。 

    前文  

    まず、前文でプライバシーポリシーが「誰の」「どの情報」を対象にしているのかを明確にします。例えば「お客様」「取引先担当者」「株主」「従業員」「採用応募者」など、対象者は事業内容によって異なるため、対象者を曖昧にしないことが重要です。また、プライバシーポリシー内で使う用語の扱いも前文で整理します。 

    運営者独自の定義を置く方法もありますが、一般的には個人情報保護法の用語に準拠すると明記し、言葉のズレや誤解が生じにくい形にします。さらに、事業者情報(法人名や住所、代表者など)を併せて記載し、責任主体を明確にすることが基本です。 

    取得する個人情報の項目 

    次に、運営者が取得する可能性のある個人情報を、利用者がイメージできる形で列挙します。書き方に決まった型はありませんが、取得の場面ごとに整理すると分かりやすいです。 

    例としては、本人確認のための基本情報(氏名や住所、連絡先、アカウント情報など)、取引・申し込みに関する情報(購入内容や履歴など)、支払いに関する情報(決済手段や口座情報等)、問い合わせや連絡に伴って得られる情報などが挙げられます。 

    法律上、取得項目の全列挙が常に必須とは限りませんが、取得範囲が見えないと不安につながりやすいため、想定される取得項目を示しておくと丁寧です。 

    利用目的  

    利用目的では、取得した個人情報を何に使うのかを具体的に示します。目的が抽象的すぎると、利用者は自分の情報の使われ方を想像できません。そのため、本人認証やサービス提供、発送、料金請求、運用・保守、不正利用対策、案内・分析、アンケートやキャンペーン対応など、実態に即して書き分けることがポイントです。 

    また、利用目的を変更する可能性がある場合は、変更の考え方や通知・公表の方法も示しておくと、運用の整合性が取りやすくなります。何より、記載と実態にズレがないかを必ず確認する必要があります。 

    第三者提供  

    第三者提供とは、個人データを自社以外の相手に渡すことを指します。プライバシーポリシーでは、第三者に提供する可能性があるか、ある場合はどのような範囲・目的で行うかを整理します。 

    一般的に、法令上の要件を踏まえ、同意が必要となるケースや例外的に同意を要しないケースがあるため、運用に合わせて説明します。提供先については、個別の社名まで列挙しなくても良い場合がありますが、利用者が判断できるように提供先の属性や範囲を示す書き方がよく用いられます。 

    海外の事業者へ提供する可能性がある場合は、その旨と必要となる情報提供の考え方も併せて整理します。 

    共同利用  

    共同利用は、グループ会社などと個人データを一体的に利用する仕組みです。第三者提供と区別され、必要事項を利用者が確認できる状態にしておくことで運用します。 

    記載の中心は、次のとおりです。 

    • 共同利用すること 
    • 共同利用するデータの範囲 
    • 共同利用者の範囲 
    • 利用目的 
    • 管理責任者 

    共同利用者の範囲は、全ての社名を並べるのではなく、一覧ページへのリンクで示す方法もあります。重要なのは、どこまで共有されるのかが利用者に伝わることと、責任の所在が明確なことです。 

    安全管理措置  

    個人データの漏えい等を防ぐための取り組みについて、基本的な方針を示します。内容は事業規模やリスクに応じて異なるため、組織体制や社内規程、従業員教育、物理的な管理、アクセス制御など、どのような観点で安全確保を行っているかを分かる範囲で記載します。 

    なお、詳細を公開するとセキュリティ上の不都合が生じることもあるため、概要のみ記載し、詳細は問い合わせで案内する運用を採ることもあります。 

    開示等の請求 

    利用者が、自分の個人情報について確認や対応を求める場合の手続きも重要な項目です。一般的には、利用目的の通知や開示、訂正・追加・削除、利用停止、第三者提供の停止などの申出に、どのように対応するかを示します。 

    加えて、本人確認の方法、申請手段、送付先、回答方法、手数料が発生する場合の条件など、実際に申請できるレベルの手続きを整理して記載します。 

    匿名加工情報の取り扱い  

    匿名加工情報を作成・利用・提供する場合は、その取り扱い方針を示します。匿名加工情報は、個人を特定できないよう加工し、元に戻せない状態にしたデータであり、作成・提供した場合には、含まれる情報の項目や提供方法などを公表する必要が生じます。 

    実際に匿名加工情報を扱わない場合は、無理に詳細を書かず、作成・提供の有無を明確にすることが整合的です。 

    お問い合わせ窓口  

    お問い合わせ窓口では、個人情報の取り扱いに関する質問や苦情、相談、各種手続きの申出を受け付ける連絡先を明示します。具体的には、担当部署名や所在地、メールアドレス、電話番号、受付時間などを記載し、利用者が「どこに・どのように連絡すれば良いのか」を直感的に理解できる状態にしておくことが重要です。 

    また、個人情報の開示や訂正、利用停止などの請求は、この窓口を通じて行われるケースが多いため、請求手続きとの関係性を意識した記載が求められます。連絡先が不明確だったり複数に分散していたりすると、利用者の不安や不信感につながる恐れがあります。 

    そのため、窓口情報は簡潔かつ見つけやすい形でまとめ、誰でも迷わず問い合わせできる体制を示すことが、プライバシーポリシー全体の信頼性を高めるポイントです。 

    Cookie(クッキー)について 

    Cookieやアクセス解析などで取得される情報は、それ単体では個人を特定しない場合がありますが、他の情報と結び付けて個人識別が可能になるケースもあります。そのため、Cookieを利用する場合は、利用の有無や利用目的、利用者が設定で管理・制限できる方法などを示すことが望ましいです。 

    また、Cookie等の情報を外部に提供し、提供先で個人データとして扱われる可能性がある場合には、その前提も踏まえた整理が必要です。 

    プライバシーポリシーの作り方

    プライバシーポリシーの作成方法は、大別して以下の2つの方法があります。 

    • テンプレートを利用する 
    • 専門家に依頼する 

    それぞれを詳しく解説します。 

    テンプレートを利用する 

    プライバシーポリシーは、多くのウェブサイトで公開されているため、それらを参考にしたり、既存のテンプレートを活用したりして作成できます。費用をかけずに短時間で形を整えられる点が大きな利点で、シンプルな内容であれば比較的スムーズに作成できるでしょう。

    一方で、取得する個人情報の種類や利用目的は、提供するサービスや事業内容によって大きく異なります。そのため、ひな形をそのまま流用するのではなく、自社の実態に合っているかを一つ一つ確認し、不要な記載や不足している項目がないかを精査することが欠かせません。 

    また、制度改正やサービス内容の変更に応じて、定期的な見直しや修正が必要になる点も意識しておくことが重要です。 

    専門家に依頼する 

    プライバシーポリシーをより正確かつ実務に即した内容にしたい場合は、弁護士や司法書士、個人情報保護に詳しいコンサルタントなどの専門家に依頼する方法があります。専門家に依頼することで、自社の事業内容やサービスの特性を踏まえた上で、個人情報保護法や関連ガイドラインに沿った記載を整えられます。 

    特に、第三者提供や共同利用、海外へのデータ移転などを行う場合は、判断を誤ると法令違反につながる恐れがあるため、専門的な視点での確認は大きな安心材料になります。また、法改正への対応や将来的なサービス拡大を見据えた構成にしてもらえる点もメリットです。 

    プライバシーポリシーの作成手順

    プライバシーポリシーの作成手順は、次のとおりです。 

    1. 個人情報の棚卸し 
    1. 法的評価・分析と対応方針の整理 
    1. プライバシーポリシーの文書化 

    それぞれを詳しく解説します。 

    個人情報の棚卸し 

    プライバシーポリシーを作成する上で最初に行うべきことが、自社で取り扱っている個人情報を洗い出す作業です。これは、実際にどのような個人情報を、どの場面で、どのような目的で扱っているのかを把握します。 

    具体的には、氏名やメールアドレスといった基本情報だけでなく、購入履歴、問い合わせ内容、アクセスログ、Cookieなども対象です。併せて、情報の取得方法(フォーム入力や会員登録、決済時など)、取得元、社内外の共有先、保存期間や管理方法まで整理しておくことが望ましいでしょう。 

    この棚卸しを行うことで、「想定していなかった個人情報を取得していた」「利用目的が曖昧なまま運用していた」といった問題点に気付ける場合もあります。後からポリシーを修正する手間やリスクを減らすためにも、まずは実態を正確に把握することが、適切なプライバシーポリシー策定の土台になります。 

    法的評価・分析と対応方針の整理 

    個人情報の棚卸しが終わったら、次に行うことは法的な観点からの評価と対応方針の整理です。ここでは、洗い出した個人情報の取り扱いが、個人情報保護法や関連法令に照らしてどのように位置付けられるのかを確認します。 

    具体的には、どの情報が「個人情報」や「個人データ」に該当するのか、利用や提供にあたって通知・公表・同意取得が必要な場面はどこか、といった点を整理します。また、第三者提供や共同利用、海外事業者へのデータ移転がある場合には、それぞれに求められる条件や義務を確認する必要があります。 

    併せて、現在の運用で法令上不足している対応がないかをチェックし、改善が必要な点を明確にします。その上で、自社のサービス内容や運営体制を踏まえ、「どのような形で対応するのが現実的か」という実務面も考慮しながら方針を決めていきます。 

    プライバシーポリシーの文書化 

    法的評価や対応方針の整理が完了したら、いよいよプライバシーポリシーを文章としてまとめる工程に入ります。この段階では、単に法律用語を並べるのではなく、利用者が読んで理解できる表現で記載することが重要です。 

    まず、プライバシーポリシーの適用範囲を明確にします。どの事業者・どのサービスを対象とするのか、対象となる利用者は誰か、個人情報のみを扱うのかユーザーデータ全般を含めるのかといった点を整理した上で構成を決めます。これにより、ポリシーの名宛人や適用範囲が曖昧になるのを防げます。 

    次に、棚卸しや法的整理で明らかになった内容を基に、取得する個人情報の項目、利用目的、第三者提供や共同利用の有無、安全管理措置、開示等の請求方法などを具体的に書き起こしていきます。特に共同利用や第三者提供に関する記載は、後から容易に変更できない場合があるため、将来の運用も見据えた表現を選ぶことが大切です。 

    このように、ドラフティングでは「法令への適合」と「利用者へのわかりやすさ」の両立を意識しながら、実態に即したプライバシーポリシーを完成させていきます。 

    プライバシーポリシー作成の注意点

    プライバシーポリシー作成時の注意点は、次のとおりです。 

    • 誰にでも理解できる言葉で書く 
    • 法律とのズレがないかを必ず確認する 
    • 免責事項の取り扱いも検討する 
    • 著作権・肖像権への配慮を示す 
    • リンクに関する方針を明確にする 
    • セキュリティ対策やCookieの利用について説明する 
    • 匿名加工情報の扱いについても整理する 
    • 検索や共有を前提にした独立ページにする 

    それぞれを詳しく解説します。 

    誰にでも理解できる言葉で書く 

    プライバシーポリシーは、法律の知識を前提とした専門資料ではなく、サービスを利用する一般のユーザーに向けた説明文です。そのため、難解な法律用語や抽象的な表現が多いと、内容が正しく伝わらず、「自分の情報がどう扱われているのか分からない」という不安を与えてしまいます。利用者が安心してサービスを使うためには、どの情報をどの目的で、どのように扱うのかを具体的にイメージできることが重要です。 

    平易な言葉を選び、結論を先に示すなど文章構成にも工夫することで、理解しやすさは大きく向上します。さらに、適度に段落を分けたり、内容を整理したりすることで読みやすさが高まり、結果としてサイト全体への信頼感を高める効果も期待できます。 

    法律とのズレがないかを必ず確認する 

    プライバシーポリシーは、個人情報保護法をはじめとする関係法令を前提に、事業者の姿勢や責任を示す重要な文書です。記載内容が実際の運用と食い違っていたり、法令の要件を満たしていなかったりすると、トラブルが発生した際に説明責任を果たせず、不利な状況に陥る恐れがあります。 

    特に、個人情報の利用目的や第三者への提供に関する部分は、利用者の権利に直結するため、表現の一つ一つを慎重に確認する必要があります。また、プライバシーポリシーは一度作って終わりではありません。法改正やサービス内容の変更があった場合には、その都度内容を見直し、実態とずれのない状態を保つ体制を整えておくことが重要です。 

    免責事項の取り扱いも検討する 

    免責事項は、法律上必ず表示しなければならないものではありませんが、ウェブサイトを運営する上では実務的に重要な意味を持ちます。サイト上で提供している情報やサービスを利用した結果、万が一利用者に不利益が生じた場合でも、運営者がどこまで責任を負うのか、その範囲をあらかじめ示しておくためです。 

    プライバシーポリシーと併せて免責事項を掲載しておくことで、運営者の立場や責任の線引きを明確にでき、後々の誤解や不要な紛争を防ぐ効果が期待できます。内容が多くなりすぎる場合は、別ページとして整理し、必要に応じてリンクで案内する方法を取ると、読みやすさも保てるでしょう。 

    著作権・肖像権への配慮を示す 

    ウェブサイト上で公開している文章や画像、動画などのコンテンツについては、その権利の帰属を明確にしておくことが一般的です。 

    著作権や肖像権は個人情報とは直接関係しないものの、利用者や第三者との不要なトラブルを防ぐ上で欠かせない要素といえます。無断での転載や二次利用を認めない旨をあらかじめ明示しておくことで、コンテンツの不正使用を抑止し、運営者が大切にしている情報資産を守ることにつながります。 

    特に、自社で制作した記事や写真、動画などのオリジナルコンテンツが多いサイトでは、権利関係をはっきり示しておく意義は大きいでしょう。 

    リンクに関する方針を明確にする 

    自社サイトへのリンクを認める場合は、その可否や条件をあらかじめ示しておくことで、利用者や第三者が判断しやすくなります。リンクを許可する姿勢を明示すれば、外部サイトやSNSで紹介されやすくなり、結果としてアクセス数や認知度の向上につながることもあります。 

    一方で、内容や目的が自社の方針に合わないサイトからのリンクまで無条件に許可すると、ブランドイメージを損なう恐れもあります。そのため、営利目的のみの利用や不適切な内容を含むサイトからのリンクは認めないなど、一定の制限を設ける方針を併記しておくと安心です。 

    セキュリティ対策やCookieの利用について説明する 

    ウェブサイトを利用する上で、利用者が特に気にすることが「自分の情報が安全に扱われているかどうか」という点です。そのため、SSLによる通信の暗号化など、実施しているセキュリティ対策は積極的に明示することが望まれます。 

    フォームへの入力内容や送信データが第三者に盗み見られない仕組みで保護されていることを伝えることで、サイト全体への信頼感を高める効果があります。 

    また、Cookieを使用している場合には、どのような目的で利用しているのかを分かりやすく説明することが重要です。アクセス状況の分析や広告の最適化といった用途を明示することで、利用者が情報の使われ方を理解しやすくなります。 

    併せて、Cookieは個人を直接特定するものではないことや、ブラウザー設定により無効化・削除が可能であることを記載しておくと、利用者の不安を軽減できます。こうした説明を丁寧に行うことは、透明性の高い運営姿勢を示す上でも欠かせません。 

    匿名加工情報の扱いについても整理する 

    個人情報を分析や統計などに活用する際、特定の個人が識別できないように加工した「匿名加工情報」を用いるケースがあります。このような情報は、氏名や連絡先といった直接的な識別要素を削除し、元の個人に戻せない形で処理されている点が特徴です。そのため、通常の個人情報とは異なり、個人を特定したり追跡できません。 

    ただし、匿名加工情報であっても、どのようなデータをどの程度加工し、何の目的で利用するのかを明確にしておくことが重要です。プライバシーポリシーにおいて、利用目的や加工の考え方、個人の権利や利益を害する恐れがないことを丁寧に説明することで、利用者に安心感を与えられます。

    こうした配慮を示すことは、情報活用の透明性を高めるだけでなく、企業やサイト運営者への信頼を維持・向上させる上でも欠かせません。 

    検索や共有を前提にした独立ページにする 

    プライバシーポリシーは、他のページとは分けた独立したページとして作成することが基本です。専用のURLを持たせることで、検索エンジンから直接アクセスできるようになり、外部サービスや取引先からの確認依頼にも対応しやすいです。また、内容を修正・更新する際も管理しやすく、法改正やサービス内容の変更があった場合にも迅速に反映できます。結果として、継続的に正確な情報を提供できる体制づくりにつながります。 

    プライバシーポリシーの掲載場所は「形式的に載せる」のではなく、利用者が必要なときに迷わず確認できるかどうかを基準に考えることが大切です。適切な場所にわかりやすく配置することで、サイト全体の信頼性向上につながります。 

    プライバシーポリシーの掲載場所

    プライバシーポリシーの掲載場所は、次のとおりです。 

    • フッター(全ページ共通) 
    • お問い合わせフォーム・入力画面付近 
    • アプリ・サービス利用開始時 

    それぞれをわかりやすく解説します。 

    フッター(全ページ共通) 

    ウェブサイトのフッターは、どのページを閲覧していても必ず表示されるエリアです。そのため、プライバシーポリシーへのリンクを設置する場所として最も一般的とされています。利用者が「あとで確認したい」と思った場合でも、ページを移動することなくアクセスできるため、利便性が高い点が特徴です。 

    また、多くのサイトで同様の配置が採用されていることから、ユーザーにとっても探しやすく、違和感のない導線になります。信頼性や基本的な運営姿勢を示す意味でもフッターへの掲載はほぼ必須といえるでしょう。 

    お問い合わせフォーム・入力画面付近 

    個人情報を入力する場面では、プライバシーポリシーへの案内を特にわかりやすくする必要があります。お問い合わせフォームや会員登録画面の近くにリンクを設置しておくことで、利用者は入力内容がどのように扱われるのかを事前に確認できます。

    送信ボタンの近くに「プライバシーポリシーはこちら」と表示したり、「同意する」にチェックを入れる形式にしたりすることで、利用者の理解と納得を得やすいです。トラブル防止の観点からも、重要なポイントです。 

    アプリ・サービス利用開始時 

    ウェブサービスやスマートフォンアプリでは、利用者が最初にサービスへ触れるタイミングで、プライバシーポリシーを確認できる導線を用意することが重要です。初回起動時に画面上へ表示したり、アカウント登録やログインの過程でリンクを提示したりすることで、利用者は利用開始前に「どのような情報が、どの目的で扱われるのか」を把握できます。 

    また、利用開始時だけでなく、設定画面やメニュー内からいつでも閲覧できる状態にしておくことも欠かせません。サービスを使い続ける中で不安や疑問が生じた場合でも、すぐに確認できる環境が整っていれば、安心感につながります。 

    こうした配慮は、利用者の理解と納得を得るだけでなく、透明性の高い運営姿勢を示す点でも大きな意味を持ちます。 

    プライバシーポリシーのひな形と書き方

    プライバシーポリシーの書き方についてひな形を紹介します。

    プライバシーポリシー(個人情報保護方針) 

    当社(以下「当社」といいます。)は、当社が取得する個人情報について、個人情報保護法および関連法令を順守し、適切に取り扱うことを重要な責務と考えています。 

    当社は以下のとおりプライバシーポリシーを定め、個人情報の保護に努めます。 

    1. 個人情報の定義 

    本ポリシーにおいて「個人情報」とは、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日その他特定の個人を識別できる情報をいいます。 

    2. 個人情報の取得方法 

     当社は、以下の方法により個人情報を取得することがあります。 

    ・お問い合わせフォームへの入力 

    ・サービス利用時の登録情報 

    ・メールや電話による連絡 

    ・アクセス解析ツール等による情報取得 

    3. 個人情報の利用目的 

    当社は、取得した個人情報を以下の目的で利用します。 

    ・サービスの提供、運営、管理 

    ・お問い合わせへの対応 

    ・サービス改善および品質向上 

    ・重要なお知らせの連絡 

    ・不正利用防止およびセキュリティ確保 

    法令で認められる場合を除き、上記目的以外で利用することはありません。 

    4. 個人情報の第三者提供 

    当社は、本人の同意がある場合または法令に基づく場合を除き、個人情報を第三者に提供しません。 

    5. 個人情報の委託 

    業務の一部を外部に委託する場合、必要な範囲で個人情報を預託することがあります。その際は、委託先を適切に監督します。 

    6. 個人情報の安全管理 

     当社は、個人情報の漏えい、滅失、改ざんを防止するため、組織的・技術的・物理的な安全管理措置を講じます。 

    7. 個人情報の開示・訂正・削除等 

    本人から、自己の個人情報について開示、訂正、削除、利用停止等を求められた場合には、法令に従い適切に対応します。 

    8. Cookie(クッキー)について 

    当社は、サイトの利便性向上や利用状況の分析のためにCookieを使用することがあります。Cookieにより個人を特定することはありません。利用者はブラウザー設定によりCookieを無効化できます。 

    9. SSL(通信の暗号化)について 

     当社ウェブサイトではSSLを使用し、個人情報の送信時には暗号化通信を行っています。 

    10. 個人情報の保存期間および廃棄 

     個人情報は、利用目的達成に必要な期間のみ保存し、その後は適切な方法で削除または廃棄します。 

    11. プライバシーポリシーの変更 

     本ポリシーの内容は、法令改正やサービス内容の変更に応じて、事前の予告なく変更する場合があります。 

    12. お問い合わせ窓口 

     個人情報の取り扱いに関するお問い合わせは、以下の窓口までご連絡ください。 

    【事業者名】〇〇〇〇 

    【住所】〇〇県〇〇市〇丁目〇番〇号 

    【メールアドレス】xxxx@xxxx 

    【電話番号】〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇 

    13. 制定日・改定日 

    制定日:〇〇年〇月〇日 

    改定日:〇〇年〇月〇日 

    14. 免責事項 

     当社ウェブサイトの情報については正確性に配慮していますが、利用によって生じた損害について責任を負わない場合があります。 

    15. 著作権・肖像権 

    当社ウェブサイトに掲載されている文章・画像等の著作権および肖像権は、当社または正当な権利者に帰属します。無断使用を禁止します。 

    16. リンクについて 

    当社ウェブサイトへのリンクは原則自由ですが、内容によってはお断りする場合があります。 

    プライバシーポリシーに関するQ&A

    最後に、プライバシーポリシーに関するよくある質問とその回答を紹介します。 

    個人情報をほとんど扱っていないサイトでも、プライバシーポリシーは必要か 

    一見すると、氏名や住所、電話番号などを直接取得していないサイトでも、実際には個人情報やそれに準ずる情報を扱っているケースは少なくありません。例えば、お問い合わせフォームでメールアドレスを受け取っていたり、アクセス解析ツールを使ってIPアドレスや閲覧履歴を取得していたりする場合、それらは個人情報または個人関連情報に該当する可能性があります。 

    また、広告配信サービスやアクセス解析サービスの多くは、プライバシーポリシーの掲載を利用条件として求めています。そのため、法令対応だけでなく、外部サービスの規約を守るという意味でも、プライバシーポリシーは重要です。 

    プライバシーポリシーは一度作れば、ずっとそのままで大丈夫か 

    プライバシーポリシーは一度作成したら終わり、というものではありません。サービス内容の変更や新機能の追加、広告配信やアクセス解析ツールの導入などにより、取得する個人情報の種類や利用目的が変わることがあります。その場合、実際の運用と記載内容が食い違ったまま放置すると、利用者の誤解を招くだけでなく、法令違反につながる恐れもあります。 

    また、個人情報保護法は改正されることがあり、制度変更に対応した見直しも必要です。こうした理由から、プライバシーポリシーは「作って終わり」ではなく、定期的に内容を確認し、現状に合っているかを点検・更新することが重要です。最低でも年に一度やサービス内容を変更したタイミングで見直す体制を整えておくと安心でしょう。 

    プライバシーポリシーへの「同意」は必ず必要か 

    プライバシーポリシーへの同意は、全てのウェブサイトやサービスで一律に義務付けられているわけではありません。閲覧のみで完結するサイトなど、個人情報をほとんど取得しない場合は、明示的な同意を求めなくても運用できるケースがあります。 

    一方で、会員登録、問い合わせフォーム、購入手続きなど、利用者が氏名やメールアドレスといった個人情報を入力する場面では注意が必要です。このような場合に「プライバシーポリシーに同意する」といったチェック欄やボタンを設けておくことで、情報の取り扱い内容を利用者に事前に示した上で利用してもらう形になります。 

    結果として、後から「知らなかった」「聞いていない」といった認識のズレを防ぎやすくなり、トラブル回避にもつながります。 

    プライバシーポリシーを英語表記で用意する必要はあるか 

    プライバシーポリシーを英語で必ず用意しなければならない、という法律上の義務はありません。日本国内向けのサービスや日本語話者のみを想定したサイトであれば、日本語版のみでも問題ないケースが多いでしょう。 

    ただし、海外ユーザーの利用が想定されるサービスや外国人がアクセスする可能性が高いウェブサイトの場合は、英語版のプライバシーポリシーを用意しておくと親切です。個人情報の取り扱い方針を利用者が正しく理解できるようになるため、不安の軽減やサービスへの信頼向上につながります。 

    また、グローバル展開を視野に入れている場合や海外企業との取引・広告連携を行う場合には、英語表記があることで対応がスムーズになる場面もあります。 

    まとめ

    プライバシーポリシーとは、個人情報を扱う上での重要な指針です。特にウェブサイトやオンラインサービスを運営する場合、利用者の個人情報をどのように収集し、管理し、保護するかを明確にすることで、利用者に安心感を提供することができます。

    また、プライバシーポリシーをしっかりと整備することで、法律的なトラブルを未然に防ぐことができ、事業の信頼性を高めることにつながります。まだプライバシーポリシーを用意していない方は、この記事を参考に早めに作成を始めましょう。必要な改善を行うことで、より安心して利用者にサービスを提供できる環境を整えることができます。

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