株式会社東京マイクラブ|子供たちの「こころ」と「からだ」を育てる名門幼児教室。コロナ禍を乗り越えて決断したM&A

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株式会社東京マイクラブ

代表取締役   栁沢 晋一 氏

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本件担当コンサルタント

企業情報第六部

海住 昌紀

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海住 昌紀

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  • 株式会社東京マイクラブ
  • https://junior-club.co.jp/
  • 東京都と愛知県で3教室を構える幼稚園・小学校受験向けの幼児教室「ジュニアクラブ」を経営し、代表取締役・栁沢 晋一氏が1991年に創業。「楽しく "こころ" と "からだ" を鍛えよう」をコンセプトとしながら、多くの合格者を輩出。2025年1月にM&Aを選択した。
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子供たちの「こころ」と「からだ」を育てる名門幼児教室。コロナ禍を乗り越えて決断したM&A

株式会社東京マイクラブの事業内容や特徴について教えてください。

栁沢 様:私どもの事業内容としては、幼稚園・小学校受験に向けた教室がメインとなっておりますが、世に言う”お受験教室”とは少し違います。身体を動かすことや、勉強を通じてお受験のサポートをすることは前提としつつ、子供たちの可能性を最大限に引き出し、伸ばし、お受験のその先を見据えた教育をしていくことが当社の目的となります。

当社は「ジュニアクラブ」という教室を運営しておりまして、東京都では文京区大塚の音羽教室、渋谷区広尾の恵比寿教室の2拠点、愛知県名古屋市に千種教室があり、計3教室がございます。

それでは、創業経緯をお聞かせください。

栁沢 様私は元々、小学校お受験では有名な大手の教室で先生を務めておりました。その後、国公立のお受験に向けた講習会のようなものを開いていたのですが、1991年11月に、増田という者と2人で音羽教室を現在と同じ場所で開きました。

前職の教室は大変勉強になったのですが、私が体育畑出身ということもあり、身体を使った違う価値の提供が自分にはできるのではという想いで創業する運びとなりました。

確かに、従来の幼児教室とは特徴が異なりますよね。

栁沢 様そうですね。一般的な幼児教室というと、マンションの一室のような場所で、過去に出た問題に対して反復練習を徹底するというイメージがあるかと思います。

お受験というのはペーパーの点数だけ良ければ合格すると考える保護者さんもいらっしゃいます。それは決して間違いではなく、そういった学校があるのも事実です。しかし、「先生の話を真剣に聞いているか」「協調性があるか」「学校との相性はマッチしているか」そういった数値では表せない部分を多くの学校では評価しているはずなのです。

それであれば、「できる」「できない」「上手い」「下手」そういったものだけでなく、その子の良いところを運動を通して引き出してあげる。子供が広いスペースで様々なことを発信し、共鳴し合えるような環境を用意してあげたい。そのような想いで運営しております。

ジュニアクラブ様ですが、成長が加速したタイミングはいつ頃でしたか

栁沢 様創業当初はお金もありませんので、正直なところ大変でした。我々の理念に共感してくださった多くの方に応援していただいた結果、今があると感じておりますので、感謝の念に堪えません。

創業後は必死でしたので加速したタイミングとなると難しいですが、有難いことに、2年ほど経ったときには軌道に乗っていたと記憶しています。当時は恵比寿教室が移転前で学芸大前にあったのですが、音羽教室に約400名、学芸大前教室に約400名だったので、計800名近い生徒がいました。教室2カ所で800名近い生徒がいる教室はほとんどないと思います。

SNSなどない時代で、マーケティングなども特段行ってきませんでした。ジュニアクラブの場合は口コミで生徒が増えていきましたので、多くの生徒さん・保護者さんにご満足いただいて、周囲にも広めていただいた。その影響が非常に大きかったですね。

ジュニアクラブ継続を第一に。無責任な選択を考えたことはない

以前よりM&Aには関心がございましたか。

栁沢 様M&Aという手法を知ったのは今から10年程前でしょうか。その時は独立した形でやっていきたいという想いが強かったのもあり、お断りしたのですが、ご提案いただいたことがあります。その時に接点のあった会社さんが非常に熱心に当社のことを調べてくださいまして、M&Aという形ではなく、業務提携という形で名古屋の方の教室でスタッフの育成を当社が担いました。その時にM&Aの一部を垣間見た気がしていて、どこか身近に感じておりました。

今回、ご譲渡を検討された経緯を教えてください。

栁沢 様電話やDMは一か月に3件くらいはM&A仲介会社さんから頂いておりました。そもそも検討しておりませんので、全てお断りの方向でお返事していて、私自身は電話にも出ないようにしていたのです。ただ、M&Aロイヤルアドバイザリーさんからのお電話が、たまたま私に繋がり、海住さんと話したのがM&Aを検討する最初のきっかけでした。

また、ジュニアクラブに興味を持っていた知人と一緒に始めた、星ヶ丘教室が閉室したタイミングと重なったのも影響しているかもしれません。2019年11月に開室したのですが、新型コロナウイルスの影響を大きく受けてしまい、2023年に閉室となりました。星ヶ丘教室だけでなく、音羽教室も恵比寿教室もその影響はありましたので、私も指導や経営について深く考える時期であったことは間違いありません。そんな時にお電話を頂いたことで、海住さんに会ってみたくなったのだと思います。

新型コロナウイルスの影響はやはり大きかったですか。

栁沢 様そうですね。緊急事態宣言が出てから、4カ所の教室全てを2か月間閉鎖しました。その間は収入が一切ない状況ですので、非常に厳しかったです。

その後もリモートでの教室を取り入れてみたりもしましたが、対面での温度感がそこにはありませんので、子供もすぐに飽きてしまいます。また、様々な運動コンテンツを制作してオンラインで配信してみたりもしましたが、子供たちと向き合うことができませんし、費用面でも難しいものがありました。

私も65歳となるタイミングで、そろそろ次の世代にバトンを託したいという気持ちもありました。そんな中で新型コロナウイルスの影響を受けたこともあり、M&Aの話だけでも聞いてみようという気持ちになりましたね。

M&Aに向けて心が動いたターニングポイントについてお聞かせください。

栁沢 様譲受企業さん(社名非公開)とトップ面談でお会いした頃から、少しずつM&Aに向けて前向きになれたと記憶しています。

幼稚園・小学校受験に向けた幼児教室というのはとても狭い世界です。私自身、もう長いこと業界にいますが、勿体ないと感じることが多々あるのです。これがどういうことかと言うと、私たちは各学校の出題傾向だけでなく、様々な情報を収集しながら、それを分析して教室のカリキュラムに落とし込んでいきます。これは常に毎年アップデートされていますので、ある意味、”最先端”と言っても過言ではありません。

ただ、それはその年、翌年にお受験をする限られた生徒たちだけにしか伝えることができておらず、これをもっと教育という観点で関心のある幅広い方々に伝えることができれば、よりお役に立てるものになるのではないかという想いがありました。

どうしても試験内容の対策ばかりになってしまう業界において、ジュニアクラブではより根本的なところにアプローチすることを考えてきました。20年前よりそういった理念をベースに新たなことにチャレンジしたいという気持ちはあっても、目先の仕事やコロナの影響で難しい部分がありましたので、先方とトップ面談でお会いしたときには、良きパートナーが見つかったという想いを抱きました。

M&Aを進めるうえで、大切にされたポイントを教えてください。

栁沢 様一番大切にしたことは、会社を継続してやっていくということです。正直なところ、私がどういう形になるのかというところは重要ではなく、ただこのジュニアクラブという教室を続けてやっていことが私にとって重要でした。そこは、絶対条件という形でしたね。

仮にどれだけ良い条件でお話を頂いたとしても、「じゃあもうやめよう」「みんな終わろう」という無責任な選択をすることを私が考えたことはありません。ジュニアクラブを残していく、続けていくということが第一でした。そこだけですね。

今回のM&Aで期待できる効果についてお聞かせください。

栁沢 様東京マイクラブを経営していて難しく感じたのは、やはりこの教育産業における社員教育の部分です。運動だけでいえば若くて元気な先生が一番なんですけれども、受験に対して正しい情報を提供していく、子供たちを正しく良い方向に導いていくといった観点では、先生にも知識・経験が不可欠になってきます。保護者さんたちのフォローも大切な仕事のひとつで、それができる一人前の先生になるまでには非常に時間がかかるんですよね。

私や増田は、そういった社員教育という面ではオーソドックスな形で取り組んできたと思います。逆を言うのであれば、体制という面では他にももっとやり方があったとも思うのです。若い社員がより活躍できる環境であったり、時代に合わせてスピード感をもって対応していくところ、教育産業でありながらも経営面で基盤を強くしている面など、先方から私が見習うべきところは多々あると、トップ面談を通して感じておりました。そういった部分で、勉強させていただきながら、良い方向に動くことを期待しております。

また、先方とのお話の中には学童保育の話なんかも出ておりまして、学童保育は小学校に就学している子供たちが対象になりますが、そこに幼児も含めた新たな民間学童施設の可能性というのは十分にあると思うのです。幼児教育のプロフェッショナルである我々がそこでお役に立てる部分は大いにありますので、シナジー効果は大きいのではないでしょうか。

海住さんは常に歩調を合わせた誠実な対応をしてくれた

juniorclub02

M&Aロイヤルアドバイザリーのコンサルタントはいかがでしたか。

栁沢 様私にとっても初めてのM&Aになりますので不安もありましたが、海住さん、東條さん(執行役員パートナー・企業情報第六部部長)からは常に的確なアドバイスをいただけて、安心して進めることができました。常に歩調を合わせていただけた感覚もあり、お世辞を一切抜きにして、終始誠実な対応をしていただけたと感じております。

海住(担当コンサルタント):最初にお会いさせていただいたのが、2023年11月だったと記憶しております。複数の企業様が買手候補として手を挙げられたなかで、今回の譲受企業様は常に東京マイクラブや栁沢代表を主語として語られていた印象がございました。成長戦略としてのM&A以上に、栁沢代表の教育に対する想いに共感されている部分が強かったのだと思います。そういった会社様とのM&Aを実現することができたこと、アドバイザーとして大変嬉しく感じております。ありがとうございました。

子供も大人も楽しいと思える環境であり続けてもらいたい

将来、会社も変化していくなかで残したいものはありますか。

栁沢 様ジュニアクラブの仕事というのは、結局のところ”人と人の関わり”になります。子供たちに対しては、ひとつのパラメーターとして「どのくらい面白がっているか」を見ており、子供たちが面白いと感じるポイントは様々なので、どんな道具を使って楽しんでもらえたか、どんな接し方で面白いと思ってもらえたか、そこへの探求というものを大切にしてきました。

それは大人に対しても同じです。幼児教育の主役は子供なんですけど、そこに関わる大人たちも楽しく、面白いと感じてもらう環境を作ることが重要だと思うのです。例えば、先生が人生に対して苦しみや辛さを感じているのに、子供たちに人生は楽しいものであると伝えるのは難しいですよね。関わる大人がそれを体現しているからこそ、子供たちも素直にそれを受け入れることができるのです。だからこそ、東京マイクラブという会社は子供たちはもちろんのこと、そこに関わる大人も楽しめる、そんな会社であり続けてもらいたいと願っております。

東京マイクラブに関わる多くの方へ、メッセージをお願い致します。

栁沢 様私はこの東京マイクラブという会社、ジュニアクラブという教室を長年続けてきて、本当に幸せ者だと感じております。30歳、40歳と離れた我が子のような世代の生徒たちが、教室を卒業し、大人になった後も会いに来てくれるのです。また、ジュニアクラブという場所を通じて、生徒たちも本当の兄弟のような関係を築いてきました。

年寄りがずっと居座るのも良くないと思いながらも、この場所を継続しながら今のスタッフたちと一緒にもっと盛り上げていきたいという想いが強いです。今回のM&Aによってジュニアクラブが何か大きく変わることはなく、大きな会社と資本業務提携をしたことにより、より基盤を強くすることができましたので、保護者の皆様には安心していただきたく思います。引き続き、株式会社東京マイクラブ、ジュニアクラブをよろしくお願いいたします。

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