株式会社ジーシーシー|エンジニアの活躍が行政の業務を変える。「M&Aで文化・風土の合う仲間を」

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株式会社exus

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株式会社ジーシーシー

取締役   笠原 守 氏

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本件担当コンサルタント

企業情報第三部

劉 昱

企業情報第三部

劉 昱

譲渡企業
  • 株式会社exus
  • https://www.exus-inc.jp/
  • 2014年に現在会長を務める津村篤史氏が創業した株式会社exusは、ネットワークとサーバーの設計・構築、電気・通信工事までを手がける会社です。津村氏は飲食店を経営するという自身の夢を叶えるため、2024年10月に株式会社ジーシーシーとのM&Aを選択。
譲受企業
  • 株式会社ジーシーシー
  • https://www.gcc.co.jp/
  • 1965年に北関東における最初の情報処理専門企業として創業した株式会社ジーシーシー。「日常に感動を、感動を日常へ」を企業理念とし、公共向けアプリケーションの開発・提供メインとしている。2024年10月に初となるM&Aを実現し、株式会社exusと資本業務提携を結ぶ。

エンジニアの活躍が行政の業務を変える。「M&Aで文化・風土の合う仲間を」

株式会社ジーシーシーの事業内容や特徴について教えてください。

笠原 様:1965年に創業した当社は、2025年12月で60周年を迎えます。お客様は地方公共団体が主となり、近年ではクラウドサービスなど形態の変化はありますが、これまで自治体様の情報システムを通じてIT化を支援してきました。サービス内容としては、自社でアプリケーションを提供しており、自治体システムの開発、導入作業、運用保守まで一貫してお任せいただけるのが特徴です。

自治体様では納税通知書や選挙関連など、システムと連動した印刷関連の業務も多分にございますので、データ入力に特化したグループ会社や、印刷設備の施設も所有しております。その先も、封入封緘からお客様に配送するところまでサービスとして提供しており、アウトソースとして当社にお任せいただくことが可能です。また、データセンターも所有しているので、そこで数百万人分の住民基本台帳データ等もお預かりしています。こういった自治体様に特化したデータセンターを持っているという部分は、全国的にも珍しいかと思います。

創業経緯についてお聞かせください。

笠原 様:群馬県からの要請で創業したと聞いております。創業年となる1965年は、海外企業に負けないよう、国全体として国産コンピューターを強化していこうという流れでした。そこで全国の各都道府県に計算センターを置くことになり、群馬県の要請で設立されたのが当社の前身となる株式会社群馬電子計算センター(1993年より株式会社ジーシーシーに社名変更)です。

成長が加速したターニングポイントはいつ頃でしたか。

笠原 様:ターニングポイントという点では平成18年頃でしょうか。当時は平成の大合併がピークを迎えており、全国3000超の市町村が合併により半数近くまで減少していく中で、当社はどのようにマーケットの環境変化に対応していくか、随分と議論があったと聞いています。自治体の情報システムを根本から見直さなければこの難局は乗り切れないと、全社を挙げて検討した結果、統合データベースを採用した自社システムの開発に至りました。

そこで開発したパッケージシステムが、現在も当社の看板製品である基幹系システム「e-SUITE」になります。住民基本台帳から住民税、固定資産税、国民健康保険、介護保険などに至るまで、自治体の各業務の中で共通して利用する情報をひとつのデータベースで管理して、住民1人の情報が更新されたら、関連する業務システムの情報も連動して更新されるという今でこそ当たり前の仕組みですが、20年前の自治体システムではあまり導入が進んでいませんでした。

この「e-SUITE」は群馬県だけではなく、東京都や埼玉県の自治体様にも興味を持っていただけて、関東圏で広くご利用いただける機会が増えていきました。当社のSEの対応やデータセンターも所有している点、データ入力から印刷まで一貫して行える点なども評価していただくことになり、一気に当社のサービスが普及することになりました。

「あったらいいなを、あるべきものに。」が体現されていますね。

笠原 様:「e-SUITE」はまさにそのミッションでバージョンアップを繰り返してきました。当社は県や市町村との繋がりが非常に強く、制度改正や法改正の度に自治体様は事務処理をそれに合わせてアップデートしていかなければなりません。非常に大変な作業かと思いますので、お困りの際に、ジーシーシーに相談していただけるという流れが出来ているのは大変嬉しく感じております。

お客様からの要望を集め、e-SUITEにそれを反映させる。まさに、当社のミッション「あったらいいなを、あるべきものに。」そのままの仕組みだと思います。

エンジニアが楽しく働ければ、社会に貢献できるものを提供できる

M&Aの成長戦略を取り入れた経緯を教えてください。

笠原 様:先代まではM&Aを検討することもありませんでした。当社は自分たちの文化・歴史を大切にしていますし、過去の成功体験からしても、自分たちの血筋が通ったところで成長させていくことに重きを置いてきました。

一方で、社外の方から話を聞いていると、自社だけで実現できる成長スピードには限りがある、飛躍的なイノベーションを起こすのにも限界があると感じることが多々あります。そのなかで、文化・風土が離れていない、実現できることが明確となっている、このふたつを条件としてM&Aを検討してもいいのではないかと前向きに考えるようになりました。

また、ネットワークエンジニア、インフラエンジニアに関しては当社含め業界全体として、どこも経験者採用が難しい状況だと思います。そのなかでも、当社の事業は有難いことに成長しているので、成長に比例して人材不足は加速してしまうのです。従来の採用戦略ではなく、当社と一緒に成長したいと考えてくださる会社様がいれば、優秀な人材をM&Aで確保するというのも選択肢のひとつだと考えました。

株式会社exusに興味を持たれた経緯についてお聞かせください。

笠原 様:株式会社exusはネットワークエンジニアに特化していて、良い意味で多方面に広げずに成長してきた専門家集団です。従業員のスキルシートを見ても、exusさんがメインとしている業務も、まさに当社のネットワークエンジニアと相違ありませんでした。

当社は首都圏のお客様が年々増加しているものの、お客様の対応をするときに群馬から派遣することになるのでタイムラグが発生するのが課題でした。exusさんがグループに加わったことで課題は解消されますし、失敗するイメージが湧かなかったというのが正直なところです。

津村社長とお会いした第一印象はいかがでしたか。

笠原 様:真面目で口数は多くないですが、ご自身がエンジニア出身ということで、知見はもちろん、何よりコンピューターを愛しているのが伝わりました。そして、従業員やお客様を大切にされているのも伝わってきたので、当社のカルチャーにマッチしている方だなというのが津村社長への第一印象です。

当社としては初めてのM&Aということもあり、文化・風土が違う会社様とM&Aを進めることは検討していませんでした。その点では津村社長とお会いしたことで、安心して進めることができました。

株式会社exusの従業員の皆様に対する印象はいかがですか。

笠原 様:まだ全員とはお会いできていませんが、優秀な職人気質のエンジニア集団という印象です。まずは、全員としっかり面談させていただいて、当社や今後に対する期待感を聞いていきたいなと思います。

テキストベースではスキルも把握していますが、モチベーションや皆さんのキャリアプラン、スキルアップなど詳細を聞いてみたいですね。従業員の皆さんからヒアリングしたうえで、exusさんの成長を加速し、従業員の皆さんに還元できる仕組みを作っていきたいと考えています。

今回のM&Aで期待されている相乗効果はありますか。

笠原 様:当社のネットワークエンジニア、インフラエンジニアは、基本的に自社のITアプリケーションがあって、それを動かすためのハードウェア、ネットワークの構築・設計、セットアップから稼働までも担うので、開発側SEとも一体となって動くパターンが多いです。

現在は有難いことに自社のアプリケーションの引き合いが多くなっているのですが、経営陣の想いとしては、ネットワークやインフラは独自でサービス展開が出来るとも考えていて、自社サービスの枠内に縛り付けるのはマイナスの面もあるように思います。

本業が好調なのは嬉しいですが、エンジニアの知識やスキルアップを考えると、興味がある分野には自発的にチャレンジしてもらいたい。仕組みに触れ、それを本業に還元してもらうサイクルが実現できると、サービスの更なる向上が可能になります。

exusさんは当社に比べチャレンジしやすい環境が整っていると思います。当社の従業員にも成長できる環境を与え、exusの皆さんにも当社から吸収してもらいたいです。私はエンジニアではないので、モノづくりが出来る方々にリスペクトがあります。エンジニアが楽しく働ける環境があれば、社会に貢献できるものを提供し続けることが可能かなと。エンジニアが成長でき、活躍できる環境を用意することが私たちの役目と考えているので、成長を阻害することがあってはならないのです。

劉さんは信頼される術を理解し、常に適切な距離感で行動してくれた

M&Aロイヤルアドバイザリーのコンサルタントはいかがでしたか。

笠原 様:劉さんは本当に上手だなというのが率直な感想です。信頼される術を理解しており、適切な距離感で行動してくれました。私たちは初めてのM&Aになりますので、やはり不安もありました。過去の事例を踏まえながら丁寧に説明してくださり、こちらが必要とするタイミングで的確な回答を常にしてくれた印象です。成立を目的に前のめりになることもなく、本当に理想的な距離感でした。

初めてにも関わらず違和感なく進められたのは、劉さんがご自身の役割の範疇を理解し、やるべきことを明確にしながら、集中されていたからだと思います。

劉(担当コンサルタント):トップ面談から非常にフランクな空気感で進んでいったのが印象的です。町田社長のお人柄もあり、津村社長も緊張なく進められたのではないかと思います。初めてということで不安があるのは当然ですので、過去の事例をより多くお伝えし、意思決定に活かして頂きたいという一心でした。

笠原取締役には様々な調整にご尽力いただき、大変感謝しております。”交渉”という形式的な形ではなく、円満な形で終始進んだM&Aということで、私としても大変勉強になりました。

この業界はビジネスチャンスを逃さないことが肝となる

今後もM&Aを成長戦略として検討されますか。

笠原 様:exusさんと共に歩み始めたばかりになりますが、成功のイメージは既に持っております。当社にマッチしていて、成長に向けて同じビジョンを持っていただける会社様であれば、積極的に進めていきたいという気持ちは、今回のM&Aで経営陣にも芽生えているのではないでしょうか。

当社もそうですが、システムエンジニアは業界として慢性的に不足しています。育成にも力を入れておりますが、やはり上流工程となる要件定義や仕様が作れる人材の育成は簡単ではありません。制度改正などで急激にマーケットが変化する業界でもありますので、ビジネスチャンスを逃さないことが肝となります。そのためにもM&Aは前向きに検討していく可能性はあるでしょう。

ジーシーシー様の目標について教えてください。

笠原 様:直近では国としての政策に、2026年3月を期日とした「自治体システム標準化」というものがあります。当社でも4~5年程前から対応を初めていますが、そこに割くリソースが非常に大きく、当社も部門によっては動けない状況が続いています。

政府共通のクラウドサービスの利用環境となる「ガバメントクラウド」への移行もしなければいけないのですが、自治体様はもちろん、自治体をクライアントに持つ会社様のなかには対応が追いつかない、難しいという会社様も増えてくると思うので、そこでお困りの自治体様のお役にも立てるのではないでしょうか。

当社は標準化に向けて他社に先駆けて動いており、ノウハウも溜まりつつあります。現在は群馬県と首都圏を中心に関東地方でご支援させていただいておりますが、将来的には全国の自治体様でお役に立てればと考えております。

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