双葉ライン株式会社|44期連続黒字経営の御厨会長が決意したM&A。次世代に繋ぐ「社会貢献の大切さ」

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双葉ライン株式会社

代表取締役 会長   御厨 正敬 氏

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FLYING SOUTH GROUP株式会社

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本件担当コンサルタント

企業情報第二部

織田 浩行

企業情報第二部

織田 浩行

譲渡企業
  • 双葉ライン株式会社
  • https://futaba-line.co.jp/
  • 双葉ライン株式会社は東京都葛飾区に本社を構える、路面標示や道路標識など交通安全施設業の会社。1981年に代表取締役会長の御厨 正敏 氏が創業。2025年7月に株式会社日本パーカーライジング広島工場とのM&Aを選択。
譲受企業
  • FLYING SOUTH GROUP株式会社
  • https://www.hiroshima-parker.co.jp/
  • FLYING SOUTH GROUP株式会社(株式会社日本パーカーライジング広島工場)は1940年に設立。4つの部門を持つなかで、セーフティファシリティーズ部門(道路標識事業)は昭和21年からの歴史を持つ。2025年7月に双葉ライン株式会社とのM&Aを選択。

経営というのは”運”だからこそ、地道な積み重ねが必要

双葉ライン株式会社の事業内容や特徴について教えてください。

御厨 様:当社は建設業に分類されますが、そのなかでも塗装業というものになります。塗装と聞くとペンキ屋さんのようなイメージがあるかもしれませんが、路面標示という道路にラインを引いたり、文字を書いたり、横断歩道の塗装をしたりと、交通安全に関する仕事になります。一般的には交通安全施設業と言われることが多いですね。従業員数は双葉ライン株式会社で31名、グループ会社となる共和産業株式会社、株式会社タツミテクノスを含めると43名となります。

特徴については、スピード感というところになりますね。当社の場合、官公庁からの仕事もやりますが、大手建設会社や舗装会社の下請けという立場でも仕事を受けます。依頼があればすぐに要望に応えられる体制を準備しており、施主さんが計画した工程通りに仕事を進められるところ、スピーディーに仕事ができるところが特徴と言えます。

それでは、御厨様のキャリアや創業経緯についてもお聞かせください。

御厨 様:私は日本大学経済学部を昭和46年に卒業し、日本ライナー株式会社に就職しました。東京出身なので東京に配属されると思っていたのですが、大阪営業所に配属となり、兵庫、鳥取、奈良、和歌山といった近畿圏を営業で回る日々でした。大阪には4年いましたが、2年で9万キロを走り、車を潰したのは懐かしい思い出ですね。タイムカードを本社に送るのですが、誰も想像つかないくらい働くもので、本社では”スーパーマン”と呼ばれていたそうです。その後、新潟県紫竹の営業所立ち上げを行い、東京本社へと移りました。

東京本社に移ってからは関東エリアの営業等をしていたのですが、某銀行の依頼を受けた方からのお誘いで厳しい状況の企業のお手伝いをいたしました。当時の社長には大変可愛がられ、様々な経験をすることができましたが、32歳の時に独立。12月の末まで引き継ぎをしていて、3月3日には独立計画書を用意しなければいけなかったので大変でしたが、有難いことに翌年の6月決算から44期連続で黒字経営を続けられています。

44期連続で黒字というのは素晴らしい経営ですよね。

御厨 様:私が思うに経営というのは”運”ですよ。振り返ってみても、運に任されているなと感じることは多々ありましたし、運のない人というのは躓くところがあるはずで、これは守られているものが違うのだと。しかし、運があるからとそれで放蕩するのは違う。運は逃げないからこそ、地道に積み重ねていかなければいけないのです。

創業した当初、「階段は一段ずつ上がるもので、二段三段と一度に上がれない」と自分に言い聞かせました。1年、2年は急成長していても、5年くらいで消えてしまう会社も多いですよね。だからこそ私は、5年計画で売り上げ、利益、そういったものを着実に伸ばすための緻密な計画を常に立ててきました。

御厨会長はライオンズクラブで活躍され、最近は南葛SCのスポンサーもされています。社会奉仕や地域貢献への想いもお聞かせください。

御厨 様:私は神奈川県中郡大磯町の出身ですが、小学校1年生の頃からボーイスカウトに参加していました。大きなお兄さんたちに可愛がってもらって楽しい世界だったのですが、ボーイスカウトには”3つの誓い”というものがあり、その誓いの一つに「いつも、他の人々を助けます」というのがあるんですよね。幼い頃に教え込まれたその精神が私に染みついているのはあると思います。

また、社会に出たときに、祖父から「国からお金をもらうのではなく、国に金を納めるのが国民だぞ。」と言われたのも心に残っていて、それも国や社会のためにどう貢献できるのかといった意識の高さに繋がっているのではないでしょうか。

日本パーカーライジング広島工場さんで決まる予感がどこかであった

事業承継に関しては、以前より何かお考えはありましたか。

御厨 様:私は74歳のときに脊柱管狭窄症で手術をしたのですが、72歳を迎える頃から痛みに耐え続けていて、大好きなゴルフもできない、歩くことも難しい、そんな時期を過ごしているときに初めて不安を抱きました。この先、自分がどうなるか分からない。どうにか事業を承継していかないといけないなと。

自分の引退について考えて、周囲にアドバイスを貰ったりもしたのですが、株を継承するときの方法やコツのようなものに私はあまり納得もいかなかった。そこから、今の状況を維持しながら承継するにはどうすればいいかを考えるようになりましたよね。

私が退くことで営業的な幅、信頼性といったものに影響することが懸念でした。その信頼性をどうやって補填するかを検討したときに出た結論が、ネームバリューがあり、資本を出すことができる、そして当社が抱える採用・人材の解決という部分でも、大手さんの力を借りるしかないなと。つまりは、「経済的な面」、「仕事の面」、「人の面」という三つ巴で検討した結果ということです。M&Aの気持ちが固まったのは、息子とも話し、織田さん(弊社コンサルタント)と話を重ねていくなかで、徐々にという感じですね。

FLYING SOUTH GROUP株式会社を選ばれた決め手はどこにありましたか。

御厨 様:まず、M&Aのお相手として重視したのは主に2点で、人的支援をしていただけるという部分と、当社の建設業を理解してくれるという2つでした。どうしても建設業に携わっていない会社さんは理解し難いところはあると思うのと、ご支援いただく内容に幅を持たせるという意味では、同業もしくは建設業に絞られると予想していました。

日本パーカーライジング広島工場さん(※)が標識関係をやっているのは昔から知っておりました。私が日本ライナーに在籍していた時に一緒にお仕事をさせていただいたことがあるんですよね。歴史のある会社さんという印象がありましたし、リストを精査していくなかで(候補先として)残っているのを見たときに、正直なところ、「お相手は日本パーカーライジング広島工場さんになるのではないか」という予感がありました。

案の定、複数の会社さんとトップ面談を進めていくなかで、私が見据える将来像とお相手が持つビジョンとで近しいものが日本パーカーライジング広島工場さんにはありました。そこが決め手となりましたね。

※FLYING SOUTH GROUP株式会社は株式会社日本パーカーライジング広島工場の持株会社

織田さんは優しさに溢れ、最後まで一生懸命にやってくれた

M&Aロイヤルアドバイザリーのコンサルタントはいかがでしたか。

御厨 様:最初から最後まで一生懸命でしたよね。本当にすごく一生懸命にやってくれたと思います。色んな書類や資料を用意してもらいましたが、「よくこんな資料作ってくるな」と毎回感心していました。本当に素直な子で、こちらが心配してしまうくらい、優しさに溢れた人だと思います。

私は、人との出逢いは運命的なものがあると感じていて、経験から「この人とは長く続くだろうな」「この人とは難しいだろうな」というのが、なんとなく分かるんですよね。だからこそ、これまで自分の選んだ人は皆さん良い方で、一生懸命な人ばかりでした。そのなかでも織田さんは一生懸命で素晴らしかったと思います。最後まで全力でやっていただいて、ありがとうございました。助かりました。

織田(担当コンサルタント):コンサルタントですので、私が御厨様に色々とお伝えしなければいけない立場なんですが、逆に色々と教えていただいたものが圧倒的に多かったと、今振り返っても思います。業界のことは勿論のこと、ゴルフであったりカラオケであったり娯楽も含め、人生において大切なことをたくさん学ばせていただきました。そんな御厨様の想いが詰まったこの双葉ライン株式会社をお任せいただいたときは本当に嬉しかったのを覚えています。お手伝いできたこと、最後までやり遂げることができてよかったです。ありがとうございました。

”思いやり”が失われてしまえば、我々が人間である意味がない

将来、会社も変化していくなかで残したいものはありますか。

御厨 様:やはり企業というものは利益を追求していかなければならないというのは当然ながらありますけど、そのなかでも自分たちの置かれる立場というのは、いかに社会に貢献できるかというところが一番だと思うので、その考えを続けてもらいたいなと思います。

今の世の中は昔と比べても、人に対する思い入れであったり、そういったものが失われてしまったように感じます。社会全体での変化になりますが、何が大切なのかといったら”思いやり”でしょう。その部分がなくなってしまったら、我々が人間である意味がない。”人”という文字が表現しているように、人間は”人”に支えられて生きていくんです。1人では生きていくことはできません。

どこで双葉ラインの文化が変わるか分かりませんし、将来のことは私もなんとも言えないんですけども、願いとしては、そこを忘れないでもらいたいですね。

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