有限会社コーワーカーズ|夢である総合物流に王手、最後のピースを求めた熱き経営者のM&A

譲渡企業

有限会社コーワーカーズ

創業者   小瀬木 修平 氏

譲受企業

株式会社大善

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本件担当コンサルタント

企業情報第二部

松木 雅彦

企業情報第二部

松木 雅彦

譲渡企業
  • 有限会社コーワーカーズ
  • https://co-workers.co.jp/
  • 2003年に現在の相談役である小瀬木修平氏が創業。人材派遣・倉庫管理・物流事業を3本柱として、近年は電気工事業にも力を入れている。総合物流を目標に掲げており、最後のピースとなる自社倉庫の所有を目指して、2024年に株式会社大善とのM&Aを選択。
譲受企業
  • 株式会社大善
  • https://dzn.jp/
  • 元文5年(1740年)から続く福島県喜多方市に本社を置くロジスティクスサービスを展開する企業。現在、代表取締役社長を務める矢部善兵衛氏は9代目となり、「報徳的商店経営」を代々掲げている。2024年に有限会社コーワーカーズと資本業務提携を結ぶ。

夢である総合物流に王手、最後のピースを求めた熱き経営者のM&A

有限会社コーワーカーズの事業内容について教えてください。

小瀬木 様:有限会社コーワーカーズは2003年7月に創業しました。事業内容は人材派遣、倉庫作業、物流を3本の柱とし、電気工事も近々そこに加わる予定です。従業員数は約280人程度で、今期はもう少し増える想定をしております。

それでは、創業経緯をお聞かせください。

小瀬木 様:私は親族経営の酒屋さんからキャリアをスタートし、コンビニエンスストア運営や建築会社の業務請負など、様々な経験をしてきました。転機となったのは同級生との再会で、当時勤務していた会社の前にあるお店にたまたま同級生が納品にやってきたときのことです。久々の再会で雑談をしていると、当時仕事で悩んでいた私に、郵船航空サービス株式会社(現・郵船ロジスティクス株式会社)の派遣を同級生が紹介してくれました。

倉庫作業の派遣で1年半ほど経過したときには2,000坪の倉庫管理を任されるようになり、管理職の方にも気に入られ、ついには独立を勧められるようになりました。そして、郵船航空さんで5年勤務したあとに独立し、郵船航空さんと成田国際空港さんを主な顧客として人材派遣業をスタートします。当時の従業員で20人から30人ほど。これがコーワーカーズの始まりです。

物流に進出した経緯を教えてください。

倉庫の請負をしていたときのことです。荷物の受け入れや出荷で数多くのトラックや輸入コンテナが往来するのを毎日見ているなかで、そのビジネスに可能性を感じていました。そのタイミングで、ドレージ会社から業務請負をお願いされるというチャンスが訪れます。私の思う課題点を補填していく形で進めてみると、業績も安定するようになり、物流業界でやっていく大きな自信となりました。また、ずっとお世話になっていた郵船航空サービスさんの親会社は日本郵船さんということで、そちらからもお仕事を頂けるようになったことで物流事業の成長を加速することができたのです。

小瀬木様にとってコーワーカーズの目標はどこにありましたか。

私はよく「自社倉庫を持ちたい」と口にしてきましたが、目指していたのは”総合物流”です。お客様からたくさんの荷物をお預かりするなかで、入口から出口まで一貫して当社でサービスを提供したいと考えていました。運送と倉庫作業は事業として持っていて実績もあるのですが、当社はその箱(倉庫)を持っていません。しかし、やはり倉庫を持ち、トータルでやらせていただいてこその”総合物流”だと考えていますので、近年はそこを目標に前に進んできました。

「共に成長していきたい。」その言葉を信じて選ばせていただいた

後継者や事業承継を考えるうえで、M&Aは選択肢に元々ありましたか。

小瀬木 様:私には2人の息子がいて、10年前くらいにはこの会社を子供に託したいと考えていました。息子たちも継ぐという選択肢を考えていたみたいです。しかし、コーワーカーズという会社は事業としても、従業員の人数も、息子たちに任せるには大きくなりすぎてしまったと感じました。

次に、社内に託せる人材がいるのかという方向で模索したのですが、当社には各部門に職人気質の現場叩き上げが集まっています。彼らも大変優秀な仲間たちなのですが、経営者というのは労務、経理、法務など幅広く見渡せる素質が求められるなかで、社内での事業承継は現時点で最善の選択ではないと判断しました。

大善様を選ばれた決め手はどこにありましたか。

小瀬木 様:先程、「自社倉庫を所有して総合物流を実現したい。」と話しましたが、当社が要所要所で資本を投下して急成長してきたということもあり、自社倉庫を持つためにはまた力を蓄える必要があります。そこで計算してみると10年は要するかもしれないと感じたのです。10年待ったら私は70歳を過ぎてしまい、その時にまた自社倉庫の所有に向けて頑張るパワーが残っているのか、その保障はどこにもありません。大善さんは大規模な倉庫を所有されており、そのノウハウがあれば、コーワーカーズの力次第で5年程度で自社倉庫を持てるかもしれない。コーワーカーズの社員が自社倉庫を持っている姿をやはり見てみたいと期待を持ったのが大きかったです。

M&Aを進めると決めてから、いくつものトップ面談を組んでいただきました。そのなかには大手企業もありましたが、大手さんは非常に強固な組織体制を敷いているものの、その傘下に入れば歯車のひとつになってしまうのではないかという不安がありました。私や役職員にも、コーワーカーズとしてのビジョンや想いがありますが、大手のなかにいたらその声、考えは経営層に届かないだろうと。だからこそ私は、「我々と同じような物流形態を持ち、同じような考えを持つ会社様に託そう。」と考えました。そして、それが大善さんだったというわけです。

大手企業の傘下に入った方が安定はするのかもしれませんが、それはコーワーカーズという会社らしくないなと。コーワーカーズいう社名は英語のcoworkers(仕事仲間)からきており、「謙虚さ」「思いやり」「チームワーク」「コミュニケーション」を大切にしようと掲げてきました。これが共にできる企業さんでなければM&Aは考えられません。

今でも覚えているのが、面談させていただいたときに大善さんが仰った「共に成長していきたい。共に力を合わせてやっていきたい。」という言葉です。私はその言葉を信じて、大善さんを選ばせていただきました。

運命的な感覚もあったとお聞きしています。

小瀬木 様:はい。私の苗字には”小”という文字が入りますので、大きくあってほしいとの願いから息子の名前には”大”の字を入れました。思いを込めて息子たちの名前に入れた”大”という漢字は私にとって特別です。また、私はクリスマスのミサで手に取ったカトリック教会のおみくじを大切な助言として財布に入れているのですが、そこに「すべての人の前で善を行うように心がけなさい。」と”善”の文字が入っていたのです。

ただの偶然といえばそうなのですが、大善さんとの話を検討している段階で偶然にも財布からこのおみくじが出てきました。そのとき、どこかこの会社様を選ぶのではないかという運命のような感覚があったのも事実です。

今回のM&Aで期待する相乗効果はありますか。

小瀬木 様:まずは大善さんの魅力として、組織としてしっかりされているところがあると思います。コーワーカーズという会社は大善さんのような組織として前に進める会社ではなく、”個の力”で成長してきた会社だと私は感じています。本来であれば会社が社員を支えるべきなのですが、コーワーカーズは従業員のおかげで成り立ってきました。しかし、このままではいけません。今後は組織として社員をしっかりと支えていく会社になる必要があると感じているので、大善さんにはその点でとても期待しています。

また、人材交流を積極的に行ってもらいたいですね。コーワーカーズの技術・ノウハウを大善さんに取り入れてもらい、その逆として、大善さんにも人材をコーワーカーズに送っていただき、お互いの会社が交わりながら成長していってもらいたいと願っております。

M&Aを社員の皆様に報告した際、反応はいかがでしたか。

小瀬木 様:私は無謀にもずっと自分でやっていけると考えていましたが、それは社員の皆さんに支えられてきたからであって、やはりそれが違和感でした。本当は会社が支えなければならないのに、自分の能力不足でそれができなかった。こんな自分のために尽くしてきてくれたことを従業員に感謝すると同時に、不甲斐なく申し訳ないという気持ちを伝えました。

突然だったので社員は驚いていました。社員の中には、私の横で側近のような形で長年支えてくれた方もいるので、彼らも様々な葛藤があったようですが、私ではなくコーワーカーズという会社を最優先に考えてほしいと伝えました。この会社は彼らが育ててきた会社ですので、社員が前を向いてくれたのは嬉しかったです。

難しい状況でも冷静な対応、松木さんだからこそ進められた

M&Aロイヤルアドバイザリーのコンサルタントはいかがでしたか?

小瀬木 様:元々は違うM&A仲介会社で検討していたのですが、思い描いているような会社と一緒になるというイメージが湧かずに頓挫した経験があります。そこからM&A仲介会社からのお電話は取らないようにしていたのですが、松木さんからのお電話だけはなぜか取ってしまいました。そのお電話がなければ今回のM&Aはありませんし、今となっては有難かったと感じています。

コーワーカーズへの想いが強いからこそ、松木さんに強い言葉で詰め寄ったこともありました。そういった状況でも冷静に対応していただいたからこそ、上手くいったと思います。本当に感謝しておりますし、松木さんでなければこのM&Aは成立しませんでした。

松木(担当コンサルタント):私としても本当に思い入れのあるM&Aとなりました。譲受企業の大善様も社運を賭けたビッグチャレンジであり、コーワーカーズ様とのM&Aにかける想いは非常に強く、相思相愛の形で実現したことに意味があると思います。親会社、子会社という、一般的に想像されるような上下の関係ではなく、相互にリスペクトがあり、お互いが学び学ばれという、対等で兄弟のような関係性で、御両社のビジョンを実現するための、前向きで友好的なM&Aであったと、ご成約から数ヶ月経過した今でも心から感じています。

小瀬木様をはじめ、幹部陣の皆様などコーワーカーズの皆様は本当に良い方々ばかりでしたので、私としても心から感謝をしております。M&Aの成立はスタートラインだと思っておりますので、これからの更なる展開を拝見できることを心から楽しみにしております。

全員で力を尽くす、それはコーワーカーズとして不変の文化

将来、会社も変化していくなかで残したいものはありますか。

小瀬木 様:”Do Your Best!~全力を尽くせ、一致団結~”というフレーズをよく出してきましたが、この部分だけはブレてほしくないというのが本心です。決してひとりではなく、全員で力を合わせて全力を尽くす。これがコーワーカーズという会社だと私は思っています。これは従業員だけでなく、役員がそれを実行して社員に植え付けていかなければなりません。

今後の目標・プラン等があれば教えてください。

小瀬木 様:これまで私は本当に多くの方にお世話になってきましたので、皆さんに恩返しをしていきたいと考えています。事業の援助であったり、新規事業の立ち上げにアドバイスする立場として、自分のこれまでの経験を皆さんに伝えることでお役に立てないかと動いております。そういった形でなにか社会に貢献できたら嬉しいですね。

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