譲渡企業
F社(非公開)
譲受企業
株式会社バルコス
営業部 BtoB 担当次長 矢野 慶太 氏
着手金・中間金無料 完全成功報酬型
本件担当コンサルタント
堂國 新
堂國 新

矢野 様:株式会社バルコスは鳥取県倉吉市に本社を置く会社で、バッグや財布がメインの商材となっています。当社はファブレス(自社の製造工場は持たない)ではありますが、中国にサンプル工場を持っているのが特徴になります。いきなり量産をするのではなく、きちんと試作段階から品質の高いサンプルを作ることで、外部の工場に委託しても高品質なバッグや財布を生産できるという仕組みです。
また、以前はOEMを中心としたBtoBがメインだった時代もありますが、そこから百貨店に出店したり、インフォマーシャルという30分の通販番組でお客様に販売したり、ECサイトを立ち上げるなど、ここ10年弱は通販をメインとしたBtoCの割合が非常に高くなっています。こちらも当社の特徴となります。
矢野 様:当社代表の山本は大学で写真を専攻していて、卒業後にはカメラマンになりました。東京で雑誌の写真等を中心に活躍していたそうですが、地元の鳥取県倉吉市に戻って自身で商売をしてみたいという想いが強かったそうです。
山本のお母様も倉吉市で洋装店を経営していたので、山本もそこに戻り色々と模索しているなか、関心を持ったのがバッグの市場です。アパレルは市場規模として大きいですが、バッグの市場規模は意外と小さいことに気付き、そこであればゼロから始めても戦える可能性を感じて創業したというのが、元々の経緯と聞いています。
矢野 様:当社がBtoCで飛躍的に伸びたというのは、BtoB中心とした時代の経験がベースにあるからだと思います。高いクオリティのものを薄利で生産する必要がある環境下で、コストへの考え方が鍛えられました。
その中で、大きなターニングポイントとなったのは、日本テレビさんからお声がけいただいたタイミングです。日本テレビさんは日テレポシュレなど大型通販番組を複数持っていて、番組内で芸能人コラボのような企画も行っています。そこでピーターさんがコラボバッグを制作するという企画で、当社にお声がけいただきました。ピーターさんのご要望にお応えするために細部にまでこだわり、イタリアンレザーを使用するということで、イタリアの現地にまで行きました。そのコラボ商品が大ヒットしたのは大きかったです。
売上としても大きかったのですが、生産ラインの効率性であったり、テレビの爆発力であったりと当社としては様々な面で勉強になりました。日本テレビさんを皮切りに、フジテレビさんやテレビ朝日さん、TBSさんなど様々な通販番組で販売しています。また、コラボで言えばゲッターズ飯田さんとのコラボ商品も大ヒットしました。
矢野 様:当社では「倉吉から世界へ。」というビジョンを掲げています。山本はヨーロッパに行く機会が多かったのですが、イタリアやフランスのハイブランドは首都に集中しているかと言えば全くそんなことはありません。例えばイタリア・フィレンツェの人口は36万人程度と、日本で言えば長野市とあまり変わらない人口です。それでも、フェラガモを筆頭に世界的ブランドが小さな町に存在しています。
つまりヨーロッパをモデルにするのであれば、倉吉のような地方の町を拠点としても、世界で戦えるブランドを輩出することは十分に可能です。それを実現したいという想いが込められています。

矢野 様:これまで順調な成長を続けてきましたが、バッグと財布だけでこのスピードを維持して成長できるかというと難しいと考えています。新型コロナウイルスが流行する前はタイなど東南アジアでも販売していたので、そこで縮小した部分を再度拡大できる可能性はありますが、国内だけでは難しいです。当社としては2028年に売上100億円、将来的には300億円というところを目標にしていますので、様々な企業をグループに迎え入れ、グループ全体で価値を高めながら目指していくべきと考えたのが経緯です。
また、当社はテレビや新聞といったクラシックな媒体を使い、尚且つ注文も電話注文といった少し古風な形で成長してきました。今後は間違いなくECに日本市場もシフトしていくなかで、社内だけでは知見が不足していました。そういったノウハウを持っている会社にもグループに加わっていただくことで、相乗効果でお互いに大きくなっていくことが可能と考えています。
矢野 様:やはり、”ものづくり”の背景がしっかりされているのが大きかったです。山本自身も”ものづくり”が好きですし、彼はよく近江商人の「利は元にあり」という言葉を使います。他社で作ったものを仕入れて販売するという立ち位置では利益に限界があり、当社では自分たちで高品質なものを作って販売することに強いこだわりがあります。
F社さんには素晴らしい技術力・商品があり、品質基準の厳しいカタログ誌にも納めてきた実績があります。一方で、販促力・販売力という点では、当社がご一緒することで成長する余地がまだまだあると考えていて、BtoBからBtoCへの移行で売り上げも飛躍的に上昇すると予想しています。また、メイドインジャパンは海外での評価が非常に高いので、海外での販売に関しても大きなポテンシャルを感じました。
矢野 様:第一印象としては、「実直」「誠実」といった表現が適切かなと思います。私が言うのも大変恐縮ですが、間違いなく信用できる方という良い印象でした。F社さんは創業が1906年と非常に歴史のある会社さんで、代表は4代目社長になります。そういった背景もあり、”ものづくり”を大切にしながらも、経営のプロフェッショナルという印象が強かったです。
矢野 様:私が20代、30代の頃というのは、若者はお金があれば服にお金をかけるのが当たり前でした。しかし、時代は変わり、今の若者は低価格帯の服で十分と感じている人が多いとのことで、消費者の価値観が変わると共に、ファッション業界も大きく変化しています。バッグも同じで、50代以上になると牛革にこだわる方も多いですが、若者世代では昔に比べて革にこだわる人も少なくなってきました。
ファッション分野によっては時代と共にシュリンクしていくなかで、F社さんの製品というのは高い機能性という軸を打ち出せます。日本が高齢化社会となっているなかで、高い機能性や、医療の補助になるような製品の市場は今後も確実に伸びていきます。先程もお話しましたが、F社さんの商品力を、当社の販促力・販売力でサポートすることで、より多くの方に商品をお届けすることができるはずです。

矢野 様:堂國さんは非常に丁寧に対応してくださったので、大変感謝しています。M&A仲介さんの中には、売主さんの立場にやや寄っているのでは?と感じてしまう担当者さんもいるのですが、堂國さんは双方をイーブンに考えながら進めていただいた印象があります。ありがとうございました。
堂國(担当コンサルタント):
バルコス様は、売主様のご意向をしっかりとくみ取ってくださり、非常に柔軟にご対応いただきました。矢野様を中心に、皆様が丁寧かつスピード感を持って対応してくださったおかげで、このような良いご縁のお手伝いをすることができました。担当者として、両社の今後ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
矢野 様:F社さんにも加わっていただき、バルコスはグループとして着実に規模を拡大しています。我々は「バルコスプラットフォーム」と呼んでいるのですが、商品力・販促力・販売力、この3つの力を最大限発揮するためのプラットフォーム作りに注力してきて、2025年にその基盤は完成したと言えます。
中期・長期の目標で言うと、先程もお伝えした2028年に売上100億円、将来的には売上300億円というところになります。積極的なM&Aで、商品力・販促力・販売力のどれか1つでも特化した会社をグループに迎え入れ、バルコスプラットフォームで補完することにより、早期での成長を実現します。当社のエコシステムグループを活用すれば、BtoB、BtoC問わず様々な売り方をできますので、当社とお互い強くなっていける会社さんに今後もグループに入っていただけたら嬉しいです。

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